初音ミクの上海コンサート、1万6千人を魅了した創作文化の祭典

初音ミクの上海コンサートが大成功を収めました

2025年12月20日と21日の二日間、中国上海の静安体育センターにて、クリプトン・フューチャー・メディアが開催したコンサート「MIKU WITH YOU 2025」が、1万6千人以上のファンを動員し、盛況を博しました。このイベントは、バーチャルシンガーたちによる3DCGコンサートと、様々なクリエイティブ分野を融合させた企画展を同時開催したものです。

世界に広がる創作文化を実感

「MIKU WITH YOU」というタイトルには、「未来（ミク）には君がいる」という意味が込められており、初音ミクが10周年を迎えた2017年からスタートした同イベントは、今回で7回目となります。今年のテーマは「魔法学院」として、多くのクリエイターが関わり、イベントのビジュアルとテーマソングは、日本でなく中国の現地クリエイターが手掛けました。特にイラストレーターのRumoonが描いたビジュアルや、音楽プロデューサーmagensによる新曲『Mag1c』は、その独自性で多くの観客の心をつかみました。

日本と中国の架け橋

初音ミクたちのパフォーマンスは現地のミュージシャンによる生演奏がバックアップし、華やかさを増しました。生演奏を担当した4名のミュージシャンは中国の才能あるアーティストで、彼らとのコラボレーションは、音楽交流の新たな可能性を示しました。

初音ミクは単なるバーチャルキャラクターに留まらず、創作に寄り添う存在として多くの人々に支持されています。彼女たちの歌声は、音楽制作ソフトウェアとして誰でも簡単に「歌」を作ることができる魅力を持ち、多くのクリエイターが自身の音楽作品に利用したことから、独特な創作活動がインターネット上に生まれるきっかけとなっています。これにより言語の壁を越えた創作の連鎖が築かれ、今や初音ミクたちは音楽だけでなく、イラストやダンスなど、様々な表現形式に広がりを見せています。

プロジェクトのさらなる展開

クリプトン・フューチャー・メディアは、今後もこのような創作文化を深め、世界中のクリエイターたちと協力して新たなファン層を開拓していく意向を示しています。初音ミクは日本国内での「マジカルミライ」や、海外での「HATSUNE MIKU EXPO」などを通じ、グローバルなエンターテイメントとしての地位を確立しています。2026年には新たなアジアツアーと北米ツアーも計画されており、ますますその活動の幅を広げていくでしょう。