持続可能な食料供給とNoMyの未来
北海道札幌市に拠点を置くNoMy Japan株式会社が、注目の新たな資金調達を実施しました。親会社のNorwegian Mycelium ASを通じて、日本最大の製糖会社である日本甜菜製糖から125万ユーロ(約2億円)を調達し、さらなるマイコプロテイン製品の開発が加速します。この資金調達は、両社が2024年に開始するパートナーシップの深化に繋がる重要なステップとなります。
マイコプロテインとは何か?
マイコプロテインは、糸状菌を基にした高タンパク質の食品素材で、健康にも優れた成分として注目されています。発酵技術を利用して作られるこのプロテインは、持続可能な農業を支援し、環境に優しい食料供給のかたちを実現します。
「日本甜菜製糖」が寄与する新しい産業の形
日本甜菜製糖は、北海道の主力作物であるてん菜を活用し、二酸化炭素吸収能力が高いとされています。この企業は、砂糖の生産過程から得られる副産物を利用し、新たな食品資源としてのマイコプロテインを生産することに注力しています。
代表取締役の石栗秀氏は、「砂糖が持つ甘味の資源から、さらにタンパク質供給不足の解決へとつなげられる。この取り組みは、北海道の農業支援にも寄与します」とコメントしています。
NoMyのビジョン
NoMy Japanの代表、David Andrew Quist氏は、今回の資金調達を通じた日本甜菜製糖との協力関係を一層強化できることを嬉しく思っており、同社の持続可能性への取り組みと千切り発酵による自然循環型食品システムを創造する使命が合致すると述べています。これにより、NoMyは自社の技術を用いて安定したタンパク質の供給体制を築く意向です。
地域資源を最大限に活用
NoMy Japanは、地域の資源であるてん菜の可能性を活用してより持続可能な食品産業を目指しています。これにより、地域経済の振興や北海道の農業振興にも寄与することが期待されています。
国際的なプロテイン不足が懸念される中で、この取り組みは貴重な解決策になるかもしれません。
今後の展望
2024年、両社はさらなる技術開発に向けた取り組みを続け、持続可能な食品供給の実現に向けて動き出します。この革新的なプロジェクトが、どのように北海道の未来の食を変えていくのか、注目です。日々進化するNoMyの挑戦を見守っていきたいと思います。