札幌コンベンションセンターがLEED O+M認証「ゴールド」を取得
札幌市にある札幌コンベンションセンターが、日本で初めて既存のMICE施設としてLEED O+M認証の「ゴールド」を取得しました。この評価は、国際的なグリーンビルディング認証システムであるLEEDに基づいています。環境に優しい施設を目指す動きが盛り上がっていますが、その中でのこの認証は大きな意味を持つものです。
1. LEED認証取得の背景
近年、MICE業界では「サステナブルMICE」が重要視されるようになっています。特に国際会議を誘致する際には、施設の環境性能が決め手になることが多くなりました。札幌コンベンションセンターでは、環境負荷を低減するため、太陽光発電や再生可能エネルギーを100%使用する取り組みを進めてきました。これまでの取り組みが評価され、LEED O+M認証の取得に至りました。
2. LEED O+M認証について
LEEDは、米国のU.S.Green Building Councilが開発した世界的に認知されているグリーンビルディング認証システムです。建物の環境性能を包括的に評価し、認証の段階は「標準」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」に分かれています。O+Mは、運用・保守に特化したカテゴリーであり、持続可能な運営に関する優れた取り組みがあった場合に授与されます。
3. 主な評価ポイント
札幌コンベンションセンターが「ゴールド」を受けた主な理由は以下の通りです。
- - エネルギー効率: 高ぶり効率の空調設備やLED照明の導入により、エネルギー消費を大きく削減。
- - 水使用量の削減: 節水型のトイレや最適な給水システムを導入し、水資源の有効活用を実現。
- - 廃棄物管理: 廃棄物を分別し、リサイクルを進めることで資源循環型社会への貢献を目指しています。
- - 快適な室内環境: 来訪者の健康と快適性を重視し、高品質な室内空気環境を維持する努力をしております。
4. 今後の展望
施設が得たLEEDゴールド認証は、環境に配慮を持ち、持続可能なMICEを推進しようとする強い意志を表しています。今後もさらに環境負荷の軽減に取り組みつつ、施設の利用を希望する国内外の主催者にとって安心して利用できる場所を提供することを目指しています。
施設概要
- - 名称: 札幌コンベンションセンター
- - 所在地: 札幌市白石区東札幌6条1丁目1-1
- - 所有者: 札幌市(指定管理者SORA-SCC共同事業体)
- - ウェブサイト: SORA-SCC公式サイト
- - 開業年: 2003年(平成15年)
- - 敷地面積: 41,019㎡
- - 延床面積: 20,310㎡
- - 構造: RC造、一部SRC・S造、地下1階・地上3階建て
札幌コンベンションセンターのこの快挙は地域だけでなく、全国にも影響を及ぼすものです。環境に優しい施設の先駆者として、一層の発展と持続可能な未来に向けた取り組みが期待されます。