北海道を舞台にした禁断のコミック『小隊』
2025年3月21日、芥川賞作家砂川文次の話題作『小隊』がコミカライズとして発売されます。本作は、ロシア軍による北海道への侵攻を中心に描かれる衝撃のストーリーで、コミックには鮮烈な作画が施された柏葉比呂樹による迫力たっぷりの表現が施されています。
物語の背景と概要
本作の舞台は、ロシア軍が宣戦布告もなく北海道を襲うという緊迫した状況です。新千歳空港を模した重要施設がミサイル攻撃を受け、ロシア軍は道北と道東の二方面から北海道に侵入を果たします。迎え撃つ自衛隊は、地域住民を守るために必死の対応を迫られます。
物語の中心人物、安達3尉は中隊指揮所からの呼び出しを受け、武田中隊長からロシア軍の行動開始が迫っているとの報告を受けます。迫り来る敵に対して彼らはいかに立ち向かうのか。
芥川賞作家・砂川文次の想い
砂川文次氏は、市街戦や戦場のリアリティに基づいてこの作品を執筆しました。彼は元自衛官であり、その経験を基にした生々しい描写が一層の緊迫感を生んでいます。氏は、「ホンモノの戦闘を知らない日本人が、唯一イメージだけを武器にした、覚悟の記念碑」として本作を位置づけています。このような視点は、現代日本にとって重要なメッセージを孕んでいます。
柏葉比呂樹の圧倒的作画力
コミカライズの担当をするのは柏葉比呂樹氏。彼は北海道出身であり、地元の人間として当作品に特別な思いを込めて制作に取り組んでいます。「目と鼻の先に横たわる北方領土の存在が私たちの街に与える影響を考えながら作画を行った」という彼の情熱も感じられます。
読者へのメッセージ
本作に推薦コメントを寄せた小泉悠氏は、「読みながらウクライナの戦禍に思いを巡らせた。これは私たちの生きる時代を描いた21世紀の漫画だ」と語っています。その言葉通り、作品はただのフィクションではなく、現代のリアルを反映した重要な作品となるでしょう。
書誌情報
- - 書名:『小隊』
- - 原作:砂川文次
- - 漫画:柏葉比呂樹
- - 装丁:B6判・並製カバー装
- - 定価:902円(税込)
- - 発売日:2025年3月21日
- - ISBN:978-4-16-090198-8
コミック『小隊』は、戦争が持つリアルな一面を描き出しています。北海道の皆さんはぜひ手に取って、その衝撃的な世界観を体験してみてください。