北海道石狩と東京大手町を結ぶ最新データネットワークの導入決定

全国初、石狩から東京へ高速データネットワーク導入

2025年9月25日、北海道の石狩市に設立予定の「石狩再エネデータセンター第1号」より、東京大手町に至るAll-Photonics Network（APN）が導入されることが発表されました。この新しいネットワークの導入により、両地域間のデータのやり取りが高速かつ低遅延で行えるようになります。これにより、北海道と東京の距離が物理的に縮まるような体験が提供されるのです。

IOWN導入の意義

近年、企業や大規模なデータセンターは、AIやクラウドサービスの需要が急増しており、それに伴い高速な通信環境が求められています。特に、東京は日本の通信・データの集積地であり、データセンターの性能は企業の競争力に大きく影響します。この背景を受けて、NTT東日本は石狩から東京までを結ぶ新しい光通信のインフラを整備することを決定しました。

APNの特長

APNは、高速、大容量、低遅延、省電力を実現した通信インフラです。これにより、これまでの東京と北海道の間で生じていた遅延や通信性能の課題を大幅に解消します。これにより、北海道石狩に拠点を持つ企業は、まるで東京のデータセンターと直接接続されているかのように、データを自在にやり取りできるようになります。

石狩再エネデータセンターの特徴

北海道初のGPU専用データホールとして、石狩再エネデータセンター第1号の1区画は、2.4MWのエネルギーを使用してGPUサーバを設置するための特別なルームに設計されています。さらに、水冷冷却システムを導入しており、これにより高い効率で熱を排出し、より高性能な運用が可能となります。

また、データセンターの開設に当たっては、地元の資源を最大限に活用する「地産地消型」の再生可能エネルギーの積極的な導入が進められています。この取り組みにより、環境への負担を軽減し、持続可能な技術を未来のITインフラに反映させていく意義も大いにあります。

工事の進捗と今後

この新しいデータセンターは、2026年4月に開業を予定しており、現在、東急不動産が中心となって工事が進められています。また、建設現場は順調に進行中で、完成は2026年8月を見込んでいます。

結論

石狩と東京を結ぶAPNによって提供される新しいインフラは、企業のデジタル化を進める上で大きな助けとなり、多くのビジネスパートナーやAI関連企業にとっての革新の場となります。これからのデジタル社会において、北海道が果たす役割にも期待が寄せられています。特に、AIニーズの高まりを受け、メディアやテクノロジー関連業界が県内に集結する可能性が広がっています。そして、この新たな環境を最大限に活用することで、北海道が情報通信の最前線に立つ時代も近づいているのかもしれません。