北海道白糠町のたらこ・明太子、20万件の返礼品に秘められた職人技

北海道白糠町の魅力：たらこ・明太子

北海道の東部に位置する白糠町は、豊かな海の恵みを受けた町として知られています。特に、ここの「たらこ」や「明太子」は、ふるさと納税の返礼品として注目されており、累計販売数が20万件を突破することでその人気を証明しています。この記事では、白糠町でたらこ・明太子を製造している「広洋水産株式会社」と「東和食品株式会社」にスポットを当て、製造の背景やこだわりを深掘りしていきます。

高品質な原料と製造のこだわり

白糠町のたらこ・明太子は、主にスケソウダラの卵から作られています。スケソウダラは、良質な卵を持つ魚として知られ、その卵を使用することで深い味わいを実現しています。特に、広洋水産ではこのスケソウダラの卵を「船上凍結」にこだわり、漁獲してすぐに内臓を取り除き凍結することで、鮮度を保たれた状態で提供しています。これにより、色味や味わいが違い、他社との差別化が図られています。

一方、東和食品でも、厳選したスケソウダラの卵を使い、減塩たらこの開発など独自の製品を展開しています。入札にも自社の目利き社員が現地に足を運び、その目で原料を確保する姿勢は、まさに「こだわりの一品」に繋がっています。

手間をかけた製造工程

たらこ・明太子の製造は、一週間にわたる丁寧なプロセスが必要です。冷凍された卵が解凍され、調味液に漬け込まれて熟成される各プロセスには、職人の技が光ります。特に、東和食品の矢澤さんが担当する漬け込み工程では、専用の「回転樽」を使用。この樽の回転数を調整することで、卵に均等に調味液が行き渡ります。

また、広洋水産では、卵をメリーゴーランドのような装置で回転させて、味を染み込ませる工程が特徴的です。この機械は初めて見る人には驚きの光景で、多くの訪問者がその効果を実感しています。

鮮度を守る細やかな努力

たらこ・明太子の鮮度を保つために、両社では細部にわたる管理が求められています。広洋水産は室温管理を徹底し、作業スペースの温度を適切に保つことに注力。一方、東和食品では、製品の「品温管理」を重要視し、一定時間内に冷蔵庫に戻すルールを設けています。これにより、温度による劣化を防ぎ、各工程での品質維持に取り組んでいます。

厳選された選別作業

広洋水産では、たらこをなんと30種類の等級に分けて選別しています。形状や色、品質に基づき、熟練の技を持つ選別担当者が瞬時に判断し、分類します。この選別工程は、商品の顔だけでなく、ブランド全体の品質を支える根幹です。選別担当者たちは経験豊富で、彼らの熟練した目が商品の品質を保証しています。

さらに、広洋水産は営業部と生産チームが密に連携し、直に市場のニーズを製品に反映する体制を構築。これにより、消費者との距離が短縮され、注文から出荷までの流れもスムーズにする努力をしています。

新たな挑戦と未来

東和食品の矢澤さんは、たらこの可能性について語ります。「たらこは唯一の安定した魚卵の供給源です。もっと多様な形で利用されるべき」との思いを持っています。また、広洋水産の横川さんは、職人技の次世代への継承を重要視し、「機械化できない部分はしっかりと受け継いでブランド力を維持する」と話します。

最後に

北海道白糠町のたらこ・明太子は、ただの保存食品ではなく、地域の誇りであり、多くの職人の手間と想いが込められています。ふるさと納税を通じて、これらの一品を味わうことができるのは、とても貴重な体験です。手仕事の温もりを感じながら、白糠町の魅力をぜひ味わってみてください。リピーターが多い理由に触れる瞬間が、きっと訪れることでしょう。