旭川のお米を全国の子どもたちへ。ふるさと納税の新たな取り組みとは
ネッスー株式会社は、「こどもふるさと便」というプロジェクトを通じて、こども食堂や困難を抱える子育て世帯に北海道旭川市から供給されるお米を寄贈しています。この取り組みは、ふるさと納税を財源にし、地域の生産者と連携して行われています。本プロジェクトは、こどもの機会格差を解消すべく立ち上げられたもので、地域産品を応援する新たなフードバンクの形を提案しています。
ふるさと納税を通じた支援の仕組み
「こどもふるさと便」は、地域の特産品を子供たちに届けることを目的とした取り組みです。寄附者は、返礼品として地域の特産品を受け取るだけでなく、その寄附によってこどもたちへの応援品が届けられる仕組みとなっています。このようにして「損がない社会貢献」として、多くの人々に参加しやすい環境が作られています。
2024年からは、旭川市がプロジェクトに加わり、その第1弾として昨年度に3トン、今年度は9月中に約6.3トンの寄贈が行われました。これまでの寄贈量の累計は、約9.3トン、これはおおよそ11.6万食に相当します。
幅広い支援地域
この取り組みは、都市部から地方に至るまで、全国のこども食堂や支援団体、福祉施設に広がっています。寄贈先には、東京都の足立区や世田谷区、神奈川県のふじさわこども食堂、埼玉県の子ども食堂ネットワークなどが含まれており、各地で食材提供や食事提供の活動に活用されています。
また、北海道や青森、秋田、沖縄などの地方でも、こども食堂にて安心して食べられる食材として活用されています。特に、沖縄県への配送時には、地元のこどもたちに直接届けられる様子が確認されています。
食支援の必要性と今後の展望
近年、物価高の影響から、食支援を必要とする家庭が増加しています。しかし、物資の寄附が減少している現状もあり、こども食堂はお米不足に直面しています。ネッスー株式会社の代表取締役、木戸優起氏は「お米は本当にありがたい」と現場からの声を反映し、継続的な支援を実現するための努力を続けています。
今後も、全国の自治体との連携を進め、累計100トンのお米寄贈を目指す考えです。寄附の輪を拡げ、市場の需要に応じた安定供給を行うことで、より多くの子どもたちが経済的な理由で困窮することがなくなることを目指しています。
結びに
「こどもふるさと便」は単なる食の提供にとどまらず、地域の人々が共に支え合う社会を形成してゆく取り組みです。私たちの未来を担う子どもたちの笑顔を増やすために、私たち一人一人が何ができるかを考え、行動することが重要です。今後の「こどもふるさと便」のさらなる活躍を期待しましょう。