北海道の宇宙開発
2025-01-17 16:22:23

宇宙産業の新たな挑戦!高頻度打上げ実現へ向けた基盤技術開発

宇宙産業の新たな挑戦が始まる



北海道に本社を構える株式会社岩谷技研が、SPACE COTAN株式会社と連携し、宇宙戦略基金における先進技術開発に取り組むことが決まりました。このプロジェクトは、将来に向けた地上系基盤技術の開発を目的としており、特に複数のロケットを高頻度で打上げることを実現するための技術革新が求められています。

宇宙戦略基金とは?



宇宙戦略基金は、日本の宇宙開発における重要なプラットフォームとして、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の監視のもと、スタートアップ企業や大学などに対して大胆な技術開発の支援を行っています。これにより、輸送、衛星、探査の各分野で10年間で1兆円の支援が行われ、我が国の宇宙開発が加速することが期待されています。

次世代の射場実現に向けた取り組み



今回採択された技術開発テーマは、「将来輸送に向けた地上系基盤技術」です。このプロジェクトでは、北海道スペースポート(HOSPO)の商業化を目指し、2028年度までに複数のロケットが共有できる射場の基盤技術を確立することが目標とされています。政府のKPI(重要業績評価指標)では、2030年代前半に年間30回の打上げを実現することが課題とされており、岩谷技研はその連携機関として、このプロジェクトを通じて国の宇宙産業を支えることが期待されています。

実現に向けた主な技術開発



この技術開発には、以下のような要素技術が含まれます:

  • - 地上系・ロケット間のインターフェース共通化技術:複数のロケットが円滑に利用できるようにし、効率的な打上げを実現します。
  • - 極低温推進薬の管理技術:これにより、様々なロケットに対する効率的な貯蔵、供給、調整、処理が行えるようになります。
  • - 共通無線技術:通信の共通化を図り、ロケット同士の情報共有を促進します。
  • - 高精度気象予測技術:打上げ時のさまざまな気象条件を正確に予想し、安全な運用を支えます。

代表機関の概要



SPACE COTAN株式会社は、北海道広尾郡大樹町に本社を持ち、HOSPOプロジェクトの推進を主導しています。射場の管理運営や整備資金の調達、射場設計など、様々な分野で活躍しています。これに対して、岩谷技研は、成層圏に到達可能なスペースバルーンを用いた研究開発を行っており、宇宙遊覧フライトの企画などを通じて宇宙へのアクセスを広げる挑戦をしています。

代表者のコメント



岩谷技研の代表取締役CEO、岩谷圭介氏は、「今回の宇宙戦略基金への採択を大変嬉しく思います。これまでの成層圏飛行の経験を活かし、新たな技術開発に全力を尽くします」と、意気込みを語っています。これにより、北海道から新たな宇宙関連技術が生まれ、未来の宇宙産業をリードすることが期待されています。

北海道の宇宙開発は新たなステージに突入し、今後の技術革新に大きな期待が寄せられています。信頼性の高い打ち上げ体制と商業宇宙活動の確立を目指す取り組みは、地域経済にも大きな影響を与えることでしょう。どのような成果が生まれるのか、今後の展開に注目です。


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