北海道発のスタートアップ支援プログラムが注目を集めています！

北海道発のスタートアップ支援プログラム

近年、北海道で増加するスタートアップ企業を支援するため、新しい資金調達プログラム『HOKKAIDO SEED NEXT FORCE』が2025年2月28日に札幌市で開催されました。主催は、株式会社グランストーリーが運営する新産業創造プラットフォーム『STORIUM』です。イベントには、道内で資金調達を行っていない8社のスタートアップと、シードラウンドでリード投資が可能なベンチャーキャピタリスト（VC）11名が参加しました。

開催の背景

最近、北海道ではスタートアップ支援が盛んになっています。「STARTUP HOKKAIDO実行委員会」や「北海道未来創造スタートアップ育成相互支援ネットワーク（HSFC）」など、地域金融機関も積極的に関与しています。しかし、道内のスタートアップの大部分はシード・アーリーステージにあり、シードラウンドで投資を行うVCは首都圏に偏っているのが実情です。このため、道内の起業家が投資家と直接会う機会は乏しく、東京に出向く必要があったり、全国規模のカンファレンスに参加しなければならないという課題がありました。特に、北海道の優れたイノベーションが全国に伝わらない状況が続いていました。

今回のプログラムは、こうした状況を是正し、直接的な投資の機会を創出するための取り組みです。参加するVCは事前にスタートアップの事業概要をチェックし、当日はその深い知見をもとに、スタートアップとの対話を重ねました。

プログラムの詳細と出来事

イベントは札幌市内の『Deep Tech CORE SAPPORO』で、午後2時から午後8時まで行われました。各スタートアップは選考を通過し、30分の1on1面談を全9回行うという形式で実施され、約5時間にわたり投資家との意見交換が行われました。参加したスタートアップは、投資家からの具体的なアドバイスを受けたり、事業戦略の見直しに繋がる有意義な瞬間をたくさん持つことができました。

当日は、協賛企業である「北海道電力」による乾杯挨拶もあり、スタートアップと投資家の関係構築を促進するための交流の場も設けられました。参加したスタートアップの一つであるHAYAIDEの井手さんは「5時間の面談は濃密で、アドバイスは非常に参考になった」と感謝の声を寄せました。

また、エアシェアの進藤さんも「限られた時間に多くのVCと連続して意見交換できたのは初めて」と話し、今回のイベントの意義を強調しました。参加したVCからも「北海道の企業は魅力的で、真剣な取り組みに刺激を受けた」との評価があり、スタートアップの新たな可能性を感じ取った様子でした。

今後の展望

今後も、これに続く新たなイベントやプログラムが地域経済の活性化に向けて続けられることが期待されています。主催側は、地域の起業家にとって必要な支援環境を整え、スタートアップが持つポテンシャルを最大限に引き出すための取り組みを続けていく考えです。北海道から新しいイノベーションやスタートアップが生まれることを楽しみにしています。私たちは、こうした取り組みが地域経済を一層豊かにし、日本全体のスタートアップエコシステムの発展に貢献することを強く願っています。