札幌における「こどもホスピス」設立を目指して
NPO法人ソルウェイズは、札幌市での「こどもホスピス」拠点整備に向けて動き出しています。特に注目されるのは、台湾の国際ライオンズクラブからの大口寄付を受けたことです。今回の寄付は、こどもたちとその家族に向けた支援を充実させるための重要なステップとなります。
台湾とのつながり
台湾では、医療と福祉のシステムが進んでおり、その経験や知識を日本の地域社会にも活かすことが期待されています。5月には、台湾の領事館関係者20名が「こども未来支援拠点あいのカタチ」へ視察に訪れ、ソルウェイズが行う外来リハビリの一環として「オミビスタ」を体験しました。この交流を通じて、継続的な関係構築に向けて連絡先を交換し、今後は台湾の現状について学んでいくことを検討しています。
ソルウェイズのビジョン
ソルウェイズは、「さっぽろこどもホスピス〜北海道モデル〜」の実現を目指しています。2027年には札幌市内にホスピス拠点を開設する計画であり、ただの建物を作ることが目的ではありません。医療や福祉機関、地域企業、非営利団体などとのネットワークを築き、子どもたちとその家族に向けた包括的な小児緩和ケアや家族支援の体制を整えていくことが重要です。
地域づくりと社会づくり
こどもホスピスケアを通じて、地域内での孤立を解消し、互いに支え合う社会づくりを進めることがソルウェイズの理念です。この取り組みが北海道全体に広がるロールモデルとなるよう、地域の人々と共に活動を展開していく予定です。具体的には、2025年10月に日本こどもホスピス協議会にも正式に加入することで、全国的なネットワークとも連携を深めていきます。
ソルウェイズのこれまでの活動
ソルウェイズは、重い障がいや医療的ケアを必要とするこどもたちのために、2017年に設立されました。設立当初から、こうしたこどもたちのための居場所を提供することを目指し、札幌市内に重症児デイサービス「ソルキッズ」を開所しました。その後、様々な支援サービスを増やし、札幌市と石狩市で児童発達支援や放課後デイサービス、居宅介護など多岐にわたる事業を展開してきました。
2025年からは医療型ショートステイや小児科クリニック、病児保育などさらに多様な支援も計画しています。これらの活動を通じて、ソルウェイズは地域に根ざした支援体制を築き、こどもたちとその家族の生活を豊かにすることを目指しています。
今後もソルウェイズと台湾の協力関係が深まることで、こどもたちへの支援がますます充実していくことを期待しています。