アイシンの水素事業
2025-12-01 10:28:25

アイシンが舞鶴港でグリーン水素燃料電池の実証事業に参加

アイシンが舞鶴港での実証事業に取り組む



株式会社アイシン(本社:愛知県刈谷市、取締役社長:吉田守孝)は、京都府が主導する「グリーン水素を活用した純水素燃料電池普及に向けた実証事業」に参加します。このプロジェクトは2025年12月1日から2026年2月27日までの期間、舞鶴港国際埠頭で行われ、株式会社エノア(本社:愛知県豊田市、代表取締役:青野文昭)と連携して進められます。

アイシンはこの事業のために、次世代型のペロブスカイト太陽電池と新たに開発した固体酸化物形燃料電池(SOFC)を提供します。これにより地域の防災力を強化し、再生可能エネルギーの活用を推進することを目的としています。

実証事業の具体的な内容


本実証事業では、既存の太陽光発電設備とアイシンのペロブスカイト太陽電池を利用して電気を生成し、その電気を水電解装置や周辺機器に供給します。生成された水素は、水素タンクに貯蔵され、さらにはSOFCで発電に利用されます。これにより、効果的な防災用途としてのグリーン水素の製造と電力供給の有効性を証明することが目指されています。

さらに、本実証の運用管理は株式会社エノアが担当し、気象観測付きエネルギーマネジメントシステムを導入して、効率的なエネルギー管理を行います。

ペロブスカイト太陽電池の特長


このペロブスカイト太陽電池は、薄型・軽量でありながら曲げることができるため、従来のシリコン太陽電池では設置が難しい場所にも適応可能です。この特性は、再生可能エネルギーの普及を加速させる期待を寄せられています。アイシンは、20年以上にわたる有機系太陽電池の研究開発を背景に、パフォーマンスと耐久性を併せもつ太陽電池の確立を目指しています。

SOFCの利点


SOFCは水素と酸素の化学反応によって発電を行い、この過程でCO2を排出することはありません。また、高い発電効率を実現するクリーンなエネルギー源です。アイシンは過去の家庭用燃料電池システム「エネファームtype S」から得たノウハウを活かし、高効率な発電と耐久性を追求します。

具体的な機能および仕様


  • - 純水素発電:10kW級
  • - 発電効率:60%以上
  • - 本体寸法:W1,700×D780×H1,800

アイシンは、こうした技術開発を通じて環境と社会の向上に寄与し、経営理念である「“移動”に感動を、未来に笑顔を。」を実現していく方針です。

グリーン水素の実証は、持続可能な社会の構築に向けた重要な一歩となるでしょう。本事業への取り組みが、今後のエネルギーの在り方を変えることに期待が寄せられています。


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