吉野家が食品廃棄物削減の先駆けとして表彰！新たな取り組みとは

吉野家が環境貢献賞を受賞

株式会社吉野家ホールディングスが、食品ロス削減に向けた取り組みを評価され、日本食糧新聞社が制定した「第34回食品安全安心・環境貢献賞」を受賞しました。この受賞は、吉野家の牛丼の主要食材である玉ねぎにまつわる新たな取り組みに基づいています。

玉ねぎ端材のアップサイクル

今回の取り組みでは、吉野家の東京工場で加工段階において発生する規格外の玉ねぎ端材に焦点を当てています。通常なら廃棄されるこの端材を、スタートアップ企業であるASTRA FOOD PLAN株式会社と協力し、過熱蒸煎技術を用いて乾燥フレーク化することに成功しました。

この方法により、端材を風味豊かな新たな食品へと生まれ変わらせることが可能となります。2023年より実施されたこのプロジェクトは、2024年2月から東京工場内に過熱蒸煎機を導入することで、端材の回収から乾燥までの一連の作業を効率的に行える体制が整えられました。

廃棄ゼロとCO₂排出削減を実現

この取り組みは、単なる食品廃棄物の削減にとどまらず、CO₂排出の削減や廃棄コストの削減にも寄与しています。さらに、製造されたフレーク状の乾燥品は、「タマネギぐるりこ」として商品化され、AFP社によって流通されています。両社は今後も連携し、販路拡大やサーキュラーエコノミープロジェクトに参加するなどして、持続可能な資源循環型モデルの確立を目指しています。

吉野家の経営理念と持続可能な未来

吉野家ホールディングスの経営理念は「For the People～すべては人々のために～」です。この思想に基づき、日常的な食の提供を通じて、安心で健康的な食事を提供することが重要な社会的価値であると位置づけています。また、栄養機能を専門とする研究者を外部から招いて、素材開発においても健康を追求する姿勢を示しています。

このような取り組みを通じて、現代社会が抱える様々な課題に応え、次世代へとつながる持続可能で革新的な価値を創造し続けていくことを目指しています。