若年層の転職活用実態調査 主要な不満とその傾向
タレントスクエア株式会社が20代・30代の男女を対象に実施した「転職サイトの利用実態と課題」に関する調査結果が注目を集めています。国民の働き方やキャリアに対する意識の変化が、終身雇用の概念を薄れさせている中、転職を考える人が増加しています。一体、若年層はどのように転職サイトを活用し、またどんな不満を感じているのでしょうか。
調査概要
この調査は2024年12月の2日間にわたりインターネットで行われ、対象は転職サイトに登録した20〜30代の男女1,005人です。転職活動を行う彼らの日常や意識、転職サイトの機能に対する認識が明らかにされています。
複数サイトの利用が一般化
調査によると、若年層の約58.6%が「2~3つ」の転職サイトに登録していることが分かりました。これは他サイトよりも多い数であり、多様な選択肢を求めている傾向が強いことを示しています。また、約75%が週に1回以上サイトを確認しており、日常的に複数の転職サイトにアクセスする層が多いといえます。
登録・選定基準
登録する転職サイトを選ぶ際に最も重視されるのは「求人数の多さ」で、55.8%がこの要素をあげています。それに続いて「求人の質」が51.4%であり、求職者は質の高い求人を重視していることが分かります。スカウト機能も29.8%の人に重視されていますが、求職者が求めるのはあくまでも「自分にマッチした求人」です。これに対する期待が高いと言えるでしょう。
スカウト機能の認知と活用
スカウト機能について質問したところ、78.5%が「スカウトを受け取ったことがある」と回答しました。この機能が多くの層において活用されていることが示されており、求職者は自身からのアプローチではなく企業からのアプローチを希望している様子がうかがえます。スカウトを受け取る頻度は0〜5通が約47%、6〜10通が38.6%で、10通以下のスカウトを受け取っている人が多いことも分かりました。
働きかけこそ、課題の核心
一方で、利用者が転職サイトに対して抱える課題や不満も明らかになっています。「自分に合った求人が無い」と感じている人が37.3%で最も多く、次いで「通知が多すぎる」35.9%、「スカウトが多すぎる」24.8%という結果が出ました。この調査からは、若者が多くの選択肢を持ちながらも、具体的に自分のニーズに応じた質の高い求人を見つけられないという現実が浮かび上がります。
結論
今回の調査を通して、複数の転職サイトに登録し、日常的に活用している若年層の姿が明らかになりましたが、それと同時に彼らが感じる不満も露わになりました。求職者が求めるのは質の高い求人や的確なスカウトであり、今後の転職サイトのサービスはこれらのニーズに対してどのように応えていくのかが大きな課題と言えるでしょう。タレントスクエアはそのニーズに応えたサービスを提供し、若者の転職活動をより良いものへと導いていくことが求められています。