地域での健康サポートを実現する新たな試み〜中山間地域・離島の健康相談窓口実証実験始動〜

健康を支える新しい取り組み

地域社会の健康問題に取り組もうとする新たな試みが始まります。日本郵政グループは、2025年12月から北海道の十勝郡浦幌町と島根県隠岐郡海士町で、中山間地域と離島に住む人々を対象とした健康相談窓口の実証実験を実施します。このプロジェクトは、地域の健康維持や就労継続を目指しており、住民や中小企業従業員が気軽に相談できる環境を整えることが目標です。

背景と目的

日本の山間部や離島地域では、医療資源へのアクセスの難しさや、健康面での固定的なサポートが不足しているという課題があります。これに対し、日本郵政グループは「ローカル共創イニシアティブ」という施策を通じて、地域や企業のニーズに応じた新たなサービスを提供することを目指しています。今回の実証実験では、保健師が生活習慣や心身の健康について相談に乗ることで、地域住民や中小企業の従業員をサポートします。

実証実験の概要

1. 北海道十勝郡浦幌町の取り組み

浦幌町では、住民向けに健康相談窓口を設置します。主な内容は以下の通りです：

- 対象者: 浦幌町に住む住民
- 実施内容: 生活習慣病予防、メンタルヘルス、運動や栄養に関する問題、介護や育児に伴う心身の負担などの相談を受け付けます。
- 相談方法: 浦幌郵便局内に設置される専用端末を使用したオンライン相談
- 予約方法: 直接郵便局に来るか、電話での予約が可能です。
- 利用料金: 相談は無料で、協力団体が費用を負担します。

2. 島根県隠岐郡海士町の取り組み

海士町では、地域の中小企業の従業員を対象にした健康相談窓口を開設します：

- 対象者: 海士町に所在する中小企業で働く従業員
- 実施内容: 身体的・メンタル的な健康に関する相談や、人間関係、働き方に関する問題に対応します。
- 相談方法: PCまたはスマートフォンを利用したオンライン相談
- 予約方法: 登録されたQRコードまたはメールアドレスを通じて予約します。
- 利用料金: 中小企業が費用を負担します。

実施期間

この実証実験は、2025年12月1日から2026年1月27日までの約2ヶ月間にわたり行われます。

地域の未来を見据えた支援

この取り組みは、地域社会の持続可能性に寄与することを目的としており、郵便局の資源を活用しながら新たな健康支援サービスを同時に提供することで、地域の健康問題に対する解決策を模索します。中山間地域や離島の住民や労働者が気軽にサポートを受けられる環境を実現し、地域全体の健康を向上させる一助と成ることでしょう。今後の実証実験からの成果が期待される中、地域に根ざした健康支援がどのように発展していくか注目です。