エコモットの新技術がもたらす道路安全革新
エコモット株式会社は、2025年3月7日に国土交通省 中部地方整備局が公募した「道路異常箇所の自動抽出・事故損傷箇所を判別する技術」のニーズに対する技術提案が採用されたことを発表しました。この採用は、建設現場の生産性向上と安全性の確保を目的としており、災害に対する強靭なインフラの構築が期待されています。
技術の背景と目的
日本の道路は、老朽化や自然災害による影響を受けやすく、早期の異常発見が求められています。国土交通省は、建設現場が抱える課題への対応を目指して現場ニーズと技術シーズのマッチングを行い、効率的な道路管理を実現する技術を企業に求めていました。
エコモットの技術は、先進的なAIと通信技術に基づいており、自動車両のカメラ映像を活用して道路の異常を自動的に検出し、記録するシステムです。このシステムにより、巡回業務の負担が軽減され、事故発生時における損傷箇所の正確な特定が可能になります。
具体的な技術提案
1. 道路異常箇所の自動抽出技術
この技術では、道路巡回車に搭載された通信型ドライブレコーダーが、以下の機能を提供します。
- - リアルタイム解析: 車両の映像をAIで解析し、道路のひび割れやその他の異常を即座に把握します。
- - クラウド保存: 解析結果は、自動でクラウドに保存され、必要に応じてWeb表示や帳票出力ができます。
2. 事故損傷個所の判別技術
この技術では、日々の巡回車が収集したドライブレコーダー画像を時系列で参照し、事故発生前の損傷箇所を迅速に特定できます。これにより、事故の原因究明が迅速に行え、責任の所在を明確にする手助けとなります。
今後の展望
エコモットは、2025年4月からこれらの技術の現場試行を行い、実用化に向けた検証をスタートします。試行を通じて得られるデータやフィードバックに基づいて技術を改善し、国土交通省の新技術情報提供システム「NETIS」への登録を目指します。
将来的には、これらの技術を用いて、道路の陥没事故を未然に防ぐための取り組みも行っていきます。ひび割れや沈下の兆候を素早く検出し、早期に修繕を行うことで、より安全な道路環境を実現することが目指されています。
エコモット株式会社について
エコモットは、2007年に創業以来、IoT専業のソリューションベンダーとして、顧客の多様なニーズに応じたサービスを提供してきました。センサーや通信デバイスの開発と提供に加え、現場での設置ノウハウを生かし、あらゆる「モノ・コト」からセンシングを可能にするソリューションを実現しています。札幌証券取引所および東京証券取引所に上場しており、KDDI株式会社との資本業務提携も果たしています。
所在地: 北海道札幌市中央区北1条東1丁目2番5号 カレスサッポロビル7階
代表: 代表取締役入澤 拓也
設立: 2007年2月
資本金: 6億1,796万円(2024年11月末時点)
事業内容: IoTソリューションの企画、通信インフラ、アプリケーション開発など
公式サイト