サステナブル水産業
2025-06-18 13:32:40

遠隔自動給餌システムで目指すサステナブル水産業の未来とは

サステナブルな水産業を目指す新たな試み



三重県尾鷲市に位置する尾鷲物産株式会社が、株式会社FOOD & LIFE COMPANIES(F&LC)及びヤンマーホールディングス株式会社(ヤンマーHD)と共に、遠隔自動給餌システムの共同実証試験を開始しました。この試験は、2025年6月から2026年1月を予定しており、ブリ養殖における新技術の導入を目指します。

養殖業の現状と課題


近年、水産資源としての養殖業の重要性がますます高まる一方、人手不足や餌代の上昇、さらには気候変動による海水温の影響が拡大しています。これらの課題を解決するために、今回の実証試験では、ヤンマーHDが開発した遠隔自動給餌システムを導入します。これにより、エネルギーコストを削減し、今後の沈下式生簀への適応も視野に入れています。

実証試験の概要


実証試験は、尾鷲物産が運営するブリ養殖場で行われ、対象となるのは約14,000尾のブリです。F&LCは、養殖ブリの品質評価を行い、ヤンマーHDが開発した給餌システムの運用とデータ取得を担当します。この取り組みにより、2026年内にF&LCが運営するスシローの一部店舗での販売が計画されています。

目指す持続可能な未来


F&LCは「変えよう、毎日の美味しさを。広めよう、世界に喜びを。」という理念を掲げ、安全で美味しい食を提供するために、持続可能な水産物の調達を重要視しています。尾鷲物産もまた、地域の特性を活かした先進的な養殖技術の開発に取り組んでおり、大学との連携を通じてマーケットニーズに応える生産体制の構築を進めています。

一方、ヤンマーHDは「持続可能な未来」を目指し、「育てる漁業」という新しい概念を推進しています。彼らの技術によって、魚の自動計測や遠隔操作が可能になり、養殖における効率の向上や資源の無駄を無くす取り組みが期待されています。

遠隔自動給餌システムの特徴


このシステムの最大の特徴は、複数の生簀を同時に管理できる点です。ユーザーはHMI(Human Machine Interface)を通じて、遠隔地から生簀の状態を一目で把握し、給餌を行うことができます。これにより、作業の効率化が図れ、スタッフの負担軽減も期待されています。また、海水と餌を混合して給餌する技術により、餌代のコスト削減も見込まれています。

まとめ


本実証試験は、養殖業の持続可能性を向上させる新たな一歩です。F&LC、尾鷲物産、ヤンマーの連携により、地域の未来を見据えた水産業の新たな形が模索されており、市場に安全で高品質な水産物を供給することを目指しています。この取り組みがどのように実を結ぶのか、今後の展開に注目です。


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