カルビー北海道工場でのジーニアルAI OCR導入の成功事例

カルビー北海道工場における新しい自動転記ツールの導入

はじめに

北海道千歳市に位置するカルビー株式会社の工場では、業務の効率化に向けた新たな取り組みが始まりました。それが、Excelアドイン型の自動転記ツール「ジーニアルAI OCR」の導入です。このツールは、経理業務におけるデータ入力作業を劇的に改善することを目的としています。この記事では、導入の背景や効果、今後の活用に関するインタビューを元に、その詳細をお伝えします。

導入の背景

カルビー北海道工場でのDX（デジタルトランスフォーメーション）推進の一環として、業務の効率化が求められていました。経理の担当者が手作業で行っていた膨大なデータ入力作業に対する課題が浮き彫りになりました。具体的には、見積書や請求書に記載された金額や番号を目視でExcelに入力する作業です。このプロセスは膨大な時間を要し、さらに打ち間違いなどのヒューマンエラーによって業務の遅延やストレスを引き起こしていました。これらの現場の声が、ジーニアルAI OCR導入のきっかけとなりました。

導入の効果

ジーニアルAI OCRの導入後、経理業務において多くの効果が得られました。まず、ヒューマンエラーの大幅な削減が実現しました。手入力によるミスが減り、特に見積書番号や金額に関する転記ミスがほぼゼロになりました。

さらに、作業時間の短縮も顕著です。請求書1件あたりの処理時間が従来の15分から約10分に減少し、月初の請求書処理全体では2〜3時間の効率化を実現しました。これにより、現場の担当者は業務に対する負担が軽減され、以前よりも前向きな姿勢で業務に取り組むことができるようになりました。

また、精神的な余裕が生まれたことで、現場の雰囲気も改善され、他の部署にもDX推進の影響が広がるきっかけとなりました。成功体験は、全社員に「自分たちも試してみよう」という意欲を与え、全社的なDXの推進につながっています。

今後の活用

今後、ジーニアルAI OCRはカルビー北海道工場の多能工化にも寄与すると考えられています。このツールを活用することで、業務の属人化を防ぎ、さらなる効率化が期待されています。経理業務のDXは目的ではなく手段であり、ツールが当たり前のように使用される状態を目指しています。カルビーは「気づけばDXしていた」という理想を具現化するため、引き続き努力していく方針です。