日鉄高炉セメントの革新
2026-07-24 09:48:14

日鉄高炉セメント、ABBの先進技術で省エネと品質向上を実現

日鉄高炉セメント、ABBの先進技術で省エネと品質向上を実現



日鉄高炉セメント株式会社は、室蘭事業所の室蘭工場において、ABBの提供する先進的プロセス制御ソリューション「ABB Ability™ Expert Optimizer」を導入しました。この取り組みにより、エネルギー消費を削減し、製品品質を向上させることに成功しました。

ABB Ability™ Expert Optimizerは、焼成工程全体を自動化し最適化するためのシステムです。具体的には、仮焼炉、キルン、そしてクーラーにわたるプロセスを一体管理し、これにより熱原単位を2.2%削減しました。また、製品品質を示す重要指標である遊離石灰の低減を約10%達成し、より高品質なセメントの生産が可能となります。

導入直後、自動運転率は90%を超え、オペレーターによる手動操作を約80%削減しました。この結果、プレヒーター清掃時や異常運転時においても、安定したプロセス運転が実現されています。オペレーターに対して運転データやノウハウを提供する本システムは、プロセスの継続的な改善にも寄与します。

日鉄高炉セメントは、製鉄事業での高炉セメント製造において、高度な自動化と自律運転技術を追求しており、ABBの技術はその実現に不可欠です。同社が製造する高炉セメントは、クリンカーの一部を高炉スラグに置き換えることで、CO₂排出量を約40%削減でき、低炭素セメントとして広く認識されています。

「ABB Ability™ Expert Optimizer」は、ABBが持つ長年のプロセス分野での知見をもとに開発されたもので、モデル予測制御(MPC)やAIを活用し、温度や圧力、排ガス濃度といった様々な変数に自動で対応します。この仕組みにより、さらなるエネルギー効率の向上が見込まれます。

室蘭工場は年間160万トンのセメントを生産しており、今回の自動化は生産性の大幅な向上をもたらします。日鉄高炉セメント株式会社 室蘭事業所の工場長である阿部浩之氏は、カーボンニュートラルの実現に向けた重要な手段としてこのシステムを高く評価し、「プロセスの安定性やクリンカーの品質向上が顕著で、手動操作の必要性が低下している」と述べています。

一方で、ABB株式会社のオートメーション事業部長、依田裕道氏は、このソリューションがコスト削減やデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進にも寄与していると強調しました。ABBは、エレクトリフィケーションとオートメーション技術により、持続可能で資源効率に優れた未来を目指しています。

日鉄高炉セメントとABBのパートナーシップは、今後も深化し、新たな工業革命の一翼を担っていくでしょう。ABBは、プロセス業界における効率化やパフォーマンス向上を支援し続けるとともに、持続可能な産業の実現に貢献していきます。


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