札幌の水族館が「キタサンショウウオ」の保全活動を開始
北海道札幌市中央区に位置する都市型水族館『AOAO SAPPORO』が、地域の自然を守るための新たな取り組みを始めました。今回は、標茶町と連携し、そこに生息する天然記念物「キタサンショウウオ」の保全活動への協力を行います。この活動は、「キタサンショウウオ」の個体数を回復させることを目的としたものです。
キタサンショウウオとは?
キタサンショウウオは、日本国内でも釧路湿原周辺にのみ生息している両生類です。全長はおよそ11〜13cmで、特徴的な黄金色の帯模様があります。美しい姿とともに、キタサンショウウオはその生態系の中で重要な役割を果たしていますが、個体数が減少傾向にあるため、保護が求められています。
保全活動の具体的な取り組み
この取り組みの第一歩として、AOAO SAPPOROの生物担当スタッフが実際に標茶町を訪れました。そこで、標茶町博物館と共に生息域の調査を行い、キタサンショウウオの卵嚢の採取を実施しました。この調査により、現地の環境状態を確認し、守るべき自然環境の理解を深めることが期待されています。
未来への展望
AOAO SAPPOROでは、2025年5月27日から「キタサンショウウオ」の幼体を4階「LABORATORY」エリアで展示する計画があります。これにより、訪れる人々にこの貴重な生物の魅力を伝えるだけでなく、保全活動の重要性を広めていくことが狙いです。
北海道産いきもの保全プロジェクト
さらに、この活動は公益社団法人日本動物園水族館協会(JAZA)が主導する「北海道産いきもの保全プロジェクト」の一環でもあります。北海道の9つの動物園・水族館が共同して、野生生物の保護と研究、普及啓発を行っています。このプロジェクトでは、2025年3月まで実施される「ワクワクスタンプラリー2024」が計画されています。AOAO SAPPOROでは「キタサンショウウオ」デザインのスタンプを設置し、訪れる人々に保全活動の重要さを伝えます。
AOAO SAPPOROについて
AOAO SAPPOROは、2023年7月20日に開業したばかりの都市型水族館で、札幌市中央区のmoyuk SAPPOROの4階に位置しています。最寄りの交通機関は、地下鉄・大通駅から徒歩3分、狸小路駅からも徒歩1分の好立地です。営業時間は10:00から22:00までで、年中無休で訪れることができますが、臨時休館もあるため事前の確認をお勧めします。
このように、AOAO SAPPOROは「キタサンショウウオ」を通じて、地域の自然環境保護に注力し、多くの人々にその魅力を伝えていこうとしています。自然を守る取り組みを通じて、未来の世代に美しい北海道を残すための活動にぜひ参加してみてください。