札幌発の医療記録AI「コエレク」がウェルネスコンテスト最優秀賞受賞
2025年12月17日、Wonder Drill株式会社が開発した医療記録AI「コエレク」が、公益財団法人ノーステック財団主催の「札幌ウェルネスコンテスト2025」において見事最優秀賞を受賞しました。この受賞は、医療の効率化や働き方改革に多大な影響を与えるものと期待されています。
受賞の背景
札幌ウェルネスコンテストは、健康及び医療分野の革新を促進するためのビジネスモデルやサービスを表彰するイベントです。今年の受賞に際し、コエレクは「医療現場の働き方改革に直結する実用性」と「導入障壁の低さ」が特に評価され、業界内外からも高い関心を寄せられました。
コエレクとは?
「コエレク」は、医療従事者が抱える記録業務の煩雑さを解消するために設計されたAI音声入力アプリケーションです。代表取締役の平山さんは、札幌徳洲会病院で20年間救急医としての経験を積んできた中で、記録業務に追われる現実を痛感し、このアプリを開発しました。コエレクは医療従事者一人一人が本来の診療にもっと集中できるよう、設計されています。
コエレクの3つの特長
1. 圧倒的なシンプルさ
医療記録作成は「話す・選ぶ・かざす」の3つの簡単なステップで完了します。デジタルに不慣れな医療従事者でも、短期間のトレーニングで使いこなせる設計です。現場での実践を通じて、実際の使用感も重視されています。
2. 記録時間の大幅削減
従来、医療記録作成には約25分を要していましたが、コエレクを使用すればその時間をわずか3分に短縮できます。この驚異的な短縮により、医師たちは患者とのコミュニケーションや本来の診療にもっと多くの時間を割けるのです。
3. 導入障壁ゼロの設計
- - スマートフォンで簡単利用: 特別な機器は不要で、どの医療機関でも即座に導入可能です。
- - QRコードでのカルテ転記: インターネット接続がなくても使用でき、セキュリティ基準が厳しい医療環境でも安心して導入できます。
- - 抜け漏れアラート機能: AIが記録内容を自動でチェックし、重要項目の記入漏れを未然に防ぎます。
- - 多職種対応: 医師や看護師、リハビリスタッフなど、様々な職種が協力して使用可能です。
開発者の思い
平山傑さんは、「医療従事者が記録業務に追われる現状を変えたかった」という思いからコエレクを開発しました。自身がまだ現役の救急医でありながら、コエレクの導入によって月に16時間もの時間を医療活動に注げるようになったという実体験を持っています。受賞を機に、さらなるプロダクトの向上を目指し、北海道から全国へと医療の革新を進める意志を表明しました。
今後の展開
コエレクは新潟市医師会共同組合と連携し、全国の医師会および医療機関との協力体制を充実させていく予定です。また、2026年には「開けてすぐ使える」パッケージ版、インバウンド対応多言語機能やカメラを使用した文字起こし機能など、新たな機能追加を予定しています。医療現場のデジタルトランスフォーメーションを一歩ずつ進めていくことで、日本の医療の質を多角的に向上させることを目指しています。
製品情報
- - 製品名: コエレク
- - 提供形態: スマートフォンアプリ(iOS対応)
- - 料金プラン: スタンダードプラン 月額15,000円(税別) + 初期費用30,000円(税別)から、無料トライアルあり
- - 主な機能: AI音声入力による医療記録作成・SOAP形式への自動構造化・QRコード経由でのカルテ転記・抜け漏れアラート・カスタムプロンプトなど
- - 公式サイト: Wonder Drill株式会社
まとめ
コエレクは、医療現場に革命をもたらすサービスとして、今後の発展が大いに期待される製品です。医療従事者が記録業務にとらわれず、より多くの時間を患者に向き合うことができる未来を目指して、Wonder Drill株式会社はこれからも挑戦を続けます。