新たなまちづくりが始まる江別市野幌若葉町
北海道江別市野幌若葉町で、積水化学工業株式会社が手掛ける「江別市野幌若葉町市有地利活用事業」がスタートしました。この事業は、若年世帯から選ばれる地域を目指しており、学びや子育てを支援する新たな住環境の提供を目指しています。
地域活性化の背景
江別市は、人口減少や少子高齢化の動向を踏まえ、駅を中心にしたコンパクトなまちづくりを進めています。特に野幌駅周辺の再開発が完了した2021年以降、利便性が大幅に向上し、2018年から7年連続で年少人口(14歳以下)の転入超過数が全国20位以内にランクインしているのです。これにより、子育て世代に選ばれるエリアへと変貌を遂げています。
具体的な取り組み
本事業では、約27,900㎡の旧市有地を活用し、JR函館本線「野幌」駅から徒歩8分の距離に戸建て住宅69区画と集合賃貸住宅20戸、商業施設およびクラブハウスを設ける計画です。特にIoT技術を導入し、子育て世代から高齢者までが安全に暮らせる環境を整え、地域の活性化と利便性の向上を図ります。
開発のプロセス
2024年には、江別市と積水化学が連携し「魅力あるまちをつくる」ための協定を結びました。それを基に、土地の売買契約も締結され、開発の具体化に向けた協議を重ね、許可を得て2025年から造成工事を開始する予定です。また、北海道庁からは初の景観協定が予定されており、地域の魅力を高めるためのガイドラインも整備される予定です。
現代のニーズに合わせた住宅
本事業の最大の特徴は、災害に強い基盤づくりです。積水化学の提供するクロスウェーブ製品を活用した雨水貯留施設を設置することで、災害時の安全性を確保します。さらに、戸建て住宅には太陽光発電システムと蓄電池を標準装備し、環境にも配慮したサステナブルな暮らしを実現します。これらの取り組みは、住民の光熱費を削減し、地域のCO2排出量を抑える効果も期待されています。
地域活性化への貢献
地域のニーズに応じたドラッグストアやコンビニの設置により、日常の利便性も向上します。また、クラブハウスを中心に地域イベントが開催されることで、住民同士の交流が生まれ、定住促進にも繋がります。さらに、若年世帯が選びやすい集合賃貸住宅の供給も目指しており、ライフステージに応じた住宅選択が可能となる予定です。
サステナビリティの実現
長期的な住みやすさを追求するため、地域住民との連携が重要です。スマートタウン向けの専用アプリ「NiSUMU」を通じて情報共有や管理運営を行い、地域コミュニティの継続的な発展を目指します。また、周辺の幼稚園や保育園との連携を強化し、地域貢献活動も積極的に行っていきます。
まとめ
江別市野幌若葉町でスタートするこのまちづくり事業は、子育て世代にとって魅力的な環境を提供するだけでなく、地域全体の活性化に寄与するものです。生活の質を向上させるための数々の取り組みが期待される中、2025年の完成を目指し、地域の未来を共に築いていくことが待たれます。