特別展示「ウィーン万国博覧会とアイヌ・コレクション」
国立アイヌ民族博物館では、開館5周年を記念して特別展示「ウィーン万国博覧会とアイヌ・コレクション」が開催されます。この展示では、1873年に開催されたウィーン万国博覧会に注目し、当時日本のアイヌコレクションがどのように国際舞台で評価されたかを探ります。
観覧料が無料の特別な機会
特別展示の観覧が無料となるのは、この展示が開館5周年を迎えたことを記念するためです。通常、一般の観覧料は300円ですが、無料でご覧いただけるこの機会にぜひ訪れて、多くの方々にアイヌ文化の魅力を感じていただければと思います。
展示内容の魅力
展示は大きく分けて、ウィーン万国博覧会の歴史的背景やその後のアイヌコレクションの成り立ちに焦点を当てています。特に、1873年に日本が初めて公式参加した万国博覧会では、日本の美術や工芸品を紹介する重要な機会でもありました。その中でのアイヌコレクションも、北海道の民俗材としての重要な位置を占めていました。
1章 ウィーン万国博覧会
1873年、オーストリア・ハンガリー帝国の首都ウィーンで開催されたこの博覧会では、日本政府が全国から集めた数々のアイヌ資料が展示されました。この取り組みにより、アイヌ文化の特徴が世界に知られるきっかけとなりました。
2章 博物館の発展
ウィーン万国博覧会を契機に、日本国内における学芸の向上を目的とした博物館の構想が進展しました。江戸時代から続く「物産会」の流れを汲むこの試みは、国の重要な文化資源としてアイヌコレクションを位置付けるものでもありました。
3章 アイヌ・コレクションの衝撃
アイヌ文化の展示が進む中で、ウィーン万国博覧会はアイヌコレクションの収集方法にも革新をもたらしました。特に「見せる」ことを意識した展示デザインが取り入れられ、アイヌ文化がより理解しやすくなりました。
4章 樺太千島交換条約の影響
1875年に締結された樺太千島交換条約は、アイヌ民族にとって大きな影響を与えました。国境が定められる中で、アイヌ民族を含む北方民族のコレクションがさらに形成され、博物館における資料の陳列が進んでいきました。
充実した関連イベント
展示期間中には、多彩な関連イベントも用意されています。無償で参加できる開館5周年記念講演会やスペシャルギャラリートークを通じて、アイヌ文化の深淵を学ぶ貴重な機会となることでしょう。さらに、東京国立博物館の公式キャラクターらとのコラボ企画も行われ、親子で楽しめる内容が盛りだくさんです。
展示の基本情報
- - 会場: 国立アイヌ民族博物館 特別展示室
- - 会期:
- 前期: 2025年7月5日(土)~8月31日(日)
- 後期: 2025年9月13日(土)~11月16日(日)
さらに詳細は、博物館のウェブサイトでご確認いただけます。アイヌ文化の魅力を再発見できる素晴らしい機会をお見逃しなく!