サンスターの鈴鹿8耐参戦と環境への取り組み
2025年8月1日から3日にかけて開催される「2025 FIM 世界耐久選手権 鈴鹿8時間耐久ロードレース」のエクスペリメンタルクラスに、サンスターグループがパートナー企業として再び参戦します。チームは「チームスズキCNチャレンジ」で、今回の参戦車両にはスズキGSX-R1000Rが選ばれています。
環境意識を高めたレース
サンスターは、オートバイのブレーキパーツに関する革新を通じて、持続可能なレースへの道を切り開いています。今年は、特にブレーキ性能の向上に注力し、環境負荷を低減した技術を駆使した新しいブレーキディスクとパッドを提供する予定です。
これにより、環境への影響を抑えながらも高いブレーキ性能を維持することを目指します。特に新仕様では、昨年の課題であった温度によるブレーキの効きの変動を改善し、安定した制動力を実現しています。これにより、レース中のパフォーマンスを向上させるとともに、環境対策を意識したレース展開を目指します。
Team Suzuki CN Challengeの目的とは?
「チームスズキCNチャレンジ」は、カーボンニュートラルをテーマに走るレースチームです。彼らは環境性能を高めるため、バイオ由来の燃料利用や、環境に配慮した各種部品の導入を進めています。サンスターはこのプロジェクトに賛同し、環境対応のブレーキディスクとブレーキパッドを開発・提供してまいります。
これにより、単なるレース完走だけではなく、環境問題への意識向上にも寄与しています。サステナブルな材料を使用したタイヤやオイル、カウル、部品を使用して、持続可能な技術を向上させるための挑戦を続けます。
技術革新への取り組み
サンスターが提供するブレーキディスクは、熱処理工程を廃止することで製造時のCO2排出量を約50%削減しています。また、ディスクの摺動部にはディンプル小孔を採用し、パッドクリーニング効果とクラック耐久性を同時に実現しています。
さらに、ブレーキパッドについては、ブレーキディスクの開発と並行して行われ、ブレーキの効きや制御性を維持しつつ、約15%の摩耗量削減を達成しました。これにより、レースの過酷な条件でもブレーキ性能を最適化できます。
サンスターの歴史とビジョン
サンスターは、1961年にオートバイ向けディスク事業に参入し、以来、業界内でトップクラスのシェアを誇っています。レース専用のブレーキディスクの開発を続け、国際的な二輪レースのトップチームにも採用されています。さらに、市販向けの製品も展開しており、国内外のメーカーに提供されています。
サステナビリティ活動も積極的に行っており、カーボンニュートラルおよびサーキュラーエコノミーの達成を目指して、製品開発や事業活動を進めています。将来的には、これらの取り組みを通じて、環境に優しい社会の実現に貢献していく所存です。
まとめ
環境問題への意識が高まる中、サンスターの鈴鹿8耐への挑戦は、単なるレースを超えた意味を持っています。持続可能な未来を見据えた技術革新が、次世代のモータースポーツにも影響を与え、環境への配慮が重要視される世界を築いていくことを期待しています。