電子カタログのAI可読性を徹底調査
近年、情報検索でのAIアシスタントの活用が進む中、それに合わせて電子カタログの「AI可読性」が大きな課題として浮上しています。株式会社ルーラーが展開する電子ブック作成サービス「ebook5」は、主要な電子カタログ4サービスに焦点を当て、AIがどの程度コンテンツを読み取れるかを検証しました。この調査は、新たな顧客接点の確立や情報発信の改善に向けた重要なステップとして行われました。
調査の背景
コロナ以降、企業の情報提供方法も変わり、電子カタログが重要な役割を果たす場面が増えています。これに伴い、「情報がAIに読まれるかどうか」が企業にとっての新たな課題となりました。AIがコンテンツを読み、適切に引用するためにはいくつかの条件が必要です。しかし、これに対し多くのサービスはあまり配慮がなされていないことが判明しました。
調査方法と実施内容
調査は、まず各サービスの公開ブックに対する構造監査から開始されました。具体的には、AIクローラーの受け入れ方針やHTMLの情報量、機械可読テキストの提供、ページのURL設計など、7項目にわたって実施しました。この結果、ebook5が最も高いスコアを獲得したことが明らかになりました。他のサービスは、構造の差異やテキストの表示方法などにより、AIに読まれないリスクを抱えていました。
調査結果
調査の結果、以下の点が明らかとなりました。
- - AI可読性スコア: ebook5が34点、他サービスは16点以下。
- - 読めない場合のAIの反応: AIは内容を正確に読み取れない場合、最も多くのケースで「読めない」と答えることが分かりましたが、他にも創作したり、すり替えや誤った情報を提示したりすることも観測されました。
この調査からは、AIにとっての引用元構造が明確であり、適切に設計されたコンテンツが求められていることが示唆されます。特に以下の4つの条件が重要です。
1.
入口が開いている: robots.txtが巡回を許可していること。
2.
表示と一致するテキスト: 機械で読み取れる形で正確なテキストを提供すること。
3.
構造化されている: メタ情報や見出しでページ内容を判別できるようにすること。
4.
引用先URLの明記: 各ページへの直接リンクをテキスト内に含めること。
ebook5の取り組み
株式会社ルーラーでは、調査結果をもとに自社サービスの改善を継続的に行っており、AIに優しい設計を進めています。公式サイトのリニューアルとともに、ブック本文やタイトル情報を機械可読形式で提供し、AIにより適切に利用されるような環境を整えています。
実際に、ebook5ではAIが質問に対してURLを提供する等の成功事例も報告されています。電子カタログは「読まれることで価値を持つメディア」であるため、この取り組みは今後ますます重要となるでしょう。顧客が公開したカタログが、AIや検索エンジンから正しく発見され、引用されることを目指します。
まとめ
本調査の結果は、電子カタログの設計に関する示唆に富んでおり、今後のビジネスシーンにおいても、AIとの連携を考慮した情報発信が求められることを示しています。電子カタログのAI可読性を高めることで、企業はより多くの顧客にアプローチし、情報発信の幅を広げることができるでしょう。