VMOでラジオNIKKEIを視る、新しい放送のカタチ
北海道札幌市を拠点とするテレビ北海道(TVh)が、ラジオNIKKEIの放送監視業務を受託し、1日よりその運用を開始しました。今回のプロジェクトでは、TVhが自社開発したリモート統合監視システム「VMO(バーチャルマスターオペレーター)」が鍵を握っています。このシステムを利用することで、札幌市にある監視ルームから、東京都内のラジオNIKKEIの主調整室を遠隔でリアルタイムに監視・制御することが可能になりました。
VMOシステムの進化
VMOは、テレビ局のマスター業務を高度に効率化するために開発された独自のシステムです。これまでにもエフエム北海道(AIR-G)やトヨタ自動車北海道に導入された実績がありますが、道外企業への初導入となります。このシステムの大きな特徴は、既存設備を改修することなく、低コストで迅速に導入が可能である点です。また、パソコンの画面上に各種監視ルームの様子を忠実に再現し、実際に現地で監視しているかのように操作できるのが魅力です。
従来の放送業務では、現場に足を運ぶ必要がありましたが、VMOの利用によって、効率的かつ集中的な管理が可能になりました。これにより、放送の信頼性が向上し、迅速な対応を実現しています。複数の拠点を同時に監視できるため、放送業界だけでなく、ビルや工場、インフラ設備など様々な業種においても活用の幅が広がることでしょう。
受賞歴から見る実力
VMOはその技術力と革新性が評価され、多くの受賞歴を誇ります。2023年には、映像情報メディア学会の進歩開発賞や民放連賞の技術部門で「最優秀」を受賞しました。さらに2024年にはINTER BEE AWARDで準グランプリを獲得するなど、放送業界における重要な技術としての地位を確立しています。2025年には放送文化基金賞や北海道総合通信局長表彰も予定されており、今後のさらなる発展が期待されています。
未来を見据えた展開
TVhは今後もVMOの機能向上に向けた開発を続け、さらなる効率化を目指します。放送業界にとどまらず、様々な現場での効率化にも寄与し、より良い社会の実現に向けて貢献していくことでしょう。テレビ北海道の公式ウェブサイトでの詳細な情報や最新の動向をぜひチェックしてみてください。
問い合わせ先
テレビ北海道
札幌市中央区大通東6丁目12番地4
VMO推進室 高橋寿也Tel:011-232-7157
技術・DX推進局高橋康二Tel: 011-232-1122