地域医療の未来を探る！ウェールズ大学卒業生による講演会
医療の未来を見据えた講演会
2023年11月21日、ヒューマンアカデミー主催で開催されたオンライン講演会には、ウェールズ大学トリニティセントデイビッドMBAプログラムの卒業生である齊藤裕之氏（山口大学医学部附属病院准教授）が登壇しました。この講演会では、日本の医療が直面する構造的な課題や、地域医療の未来、そしてMBAで学んだ知識がどのように医療現場で活用されているかが話されました。
日本の医療が抱える課題
齊藤氏は、2040年問題を中心に、高齢化社会における医療の重要性とその課題について詳しく解説しました。医療現場では、人口の高齢化に伴い多疾患を抱える患者が増加する一方で、現役世代の医療従事者が減少していくことが予想されています。そのため、2024年までに5人に1人の医療従事者を育成する必要があると強調しました。
総合診療医制度の現状
日本における総合診療医制度は、アメリカに比べて50年遅れていると言われています。齊藤氏は、医師数や医療費が増加しても死亡率改善には直結しないことを指摘し、医療資源の投入だけでは健康への影響は限られるという厳しい現実を示しました。特に、長野県の例を挙げ、地域のつながりが健康に与える影響についても考察しました。
MBAでの学びを地域医療に活かす
齊藤氏は、ヒューマンアカデミーのMBAプログラムで学んだ経営視点を地域医療に積極的に取り入れていると話しました。地域での総合診療研修施設の拡大を目指し、過去10年間で27の研修施設を設立した実績についても触れました。彼は、若手医師の育成が地域の健康改善の鍵だと信じています。
まとめ
齊藤裕之氏の講演を通じて、地域医療における総合診療医の役割と、MBAプログラムが提供する経営スキルの重要性を再確認しました。医療現場での実践に基づく知識が、今後の地域医療にどのように影響していくのか、今後も注目が必要です。
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