プレイングマネジャーの現状と課題
近年、企業や行政の現場で中間管理職が直面する厳しい現実が浮き彫りになっています。一般社団法人日本経営協会が実施した第8回「日本のミドルマネジャー意識調査」によると、管理職の約9割が「プレイングマネジャー」として業務を行っていることが確認されました。ここでは、その実態と課題について詳しく考察します。
プレイングマネジャーとは?
「プレイングマネジャー」という言葉は、管理職が通常のマネジメント業務に加えて、実務を兼務する役割を表します。調査の結果、実質的にマネジメント業務に専念できている人はわずか13.2%で、多くの管理職は業務に追われているのが実情です。このような状況は、特に行政・自治体において顕著であり、彼らは半数以上がマネジメント業務に多くの時間を充てていることが分かりました。
増大する業務負担とその原因
本調査では、過去3年間で業務負担が「増えた」と感じる管理職が51.0%に達することが明らかになりました。特に、コンプライアンスやハラスメントへの対応が管理職にとって大きな負担となっていることが示されました。このような仕事の問題においては、約半数が「部署の人材不足」を抱えており、こちらが最も大きな悩みとされています。
このように、人手不足の中でプレイヤーとしても部下の育成や組織の成果を求められる状況は、管理職にとって大きな負担を強いる要因となっています。実務も兼務するため、一層のプレッシャーを感じている管理職も多いのではないでしょうか。
管理職になった理由とその充実感
興味深いことに、管理職に昇進することを「希望した」と答えた人は21.0%に過ぎません。多くは流れで管理職となったという事実が浮き彫りになりましたが、だからといって彼らが満足感を感じていないわけではありません。実際、充実感が「十分ある」と答えたのは9.3%で、「それなりにある」と感じている人が61.2%。合わせて70.5%の管理職が、自身の役割にやりがいを持っていることが示されました。
とはいえ、「充実感」だけでは持続的な働き方を支えることは難しいという意見も多く、生活の安定や仕事に対する正当な評価が求められています。調査でも、今後働き続けるために必要な要因として「生活(プライベート)の安定」と「仕事に対する正当な評価・報酬」が最も多く挙げられており、こうした声が急増していることが伺えます。
今後の展望
今回の調査結果から、ミドルマネジャーが多忙を極める背景には、業務負担の増加に伴うプレイングマネジャーとしての役割が影響していることが明らかになりました。管理職としての充実感をもたらすためには、単に業務に熱意を注ぐだけではなく、生活とのバランスや納得のいく評価が不可欠です。
日本経営協会では、こうした課題についてさらに深掘りし、持続可能な働き方を実現するための方策を模索しています。管理職の役割が変わる中で、彼らがどのように新たな価値を見出し、働き甲斐を感じるようになるのか、今後の動向が注目されます。
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