ウポポイでの特別な一日に迎えるアイヌと歌舞伎の融合イベント

ウポポイでの文化交流イベント「ウケシコロ」

2026年2月1日（日）、北海道白老町のウポポイ（民族共生象徴空間）で特別なイベント「ウケシコロ」が開催されます。このイベントは、ウポポイの開業5周年を記念した多文化共生ウィークの一環として企画されており、歌舞伎俳優・五代目坂東玉三郎丈をゲストに迎えて、アイヌ伝統芸能と歌舞伎が融合したパフォーマンスを披露します。この取り組みは、アイヌ舞踊と歌舞伎の新しい交流を促す貴重な機会になるでしょう。

イベントの重要性

アイヌ文化にとって、今回のイベントは非常に意義深いものです。その背景には、歌舞伎の名作「義経千本桜」に登場するアイヌ衣装があることをご存知でしょうか？この演目では、アイヌ民族の伝統的な衣服「アットゥシ」を着たキャラクターが登場します。このことからも、歌舞伎とアイヌ文化の関係性が見て取れます。

トークセッションの内容

イベントの第一部では、坂東玉三郎丈と国立アイヌ民族博物館の館長・野本正博とのトークセッションが行われます。ここでは、アイヌ民族とその文化、そして交易がもたらした影響について深く掘り下げられます。特に、アイヌ文化がどのように日本社会に影響を与えてきたかについての考察は、多くの人にとって新たな発見となるでしょう。

伝統芸能のパフォーマンス

第二部では、アイヌの伝統芸能「イノミ」と、歌舞伎の演目「残月」が披露されます。アイヌの文化では、人間以外の存在であるカムイに対する感謝を捧げる儀礼が重要な位置を占めています。この「イノミ」では、アイヌ民族がどのように自然やカムイと向き合っているかを体感できる演出となっています。

また、歌舞伎「残月」は、亡き娘を偲んで作られた名曲で、演者の玉三郎が舞う姿は、まるで夢の中の美しさそのもの。琴の音色に合わせた彼の舞は、観客に強い感動を与えることでしょう。

観覧方法と申込み

このイベントへの参加は事前申し込みが必要で、ウェブからの簡単な手続きで参加できます。ただし、当日受付の際には注意事項がいくつかありますので、必ず事前にウェブサイトで詳細を確認しましょう。

文化と人々のつながり

坂東玉三郎丈は、このイベントに寄せて「人間同士が会うということの大切さ」を強調しています。この言葉は、文化を交流させるだけでなく、異なる背景を持つ人々が出会うことの重要性を教えてくれます。このような特別な機会に、ぜひ多くの方々にご参加いただき、新しい文化を体感していただきたいと思います。

ウポポイは、アイヌ文化を五感で感じながら学べる豊かな空間として、皆様のお越しを心よりお待ちしております。