北海道芽室町で新たな系統用蓄電池プロジェクトが始動
2025年3月17日、
JFEエンジニアリング株式会社は、
東京センチュリー株式会社とともに、北海道の芽室町で系統用蓄電池事業を行うことを決定しました。このプロジェクトは、両社にとって初の特別高圧案件となり、定格出力は20MW、蓄電池容量は79MWhを備えています。事業の開始は2027年度下期を目指しています。
プロジェクトの背景
本事業は、環境共創イニシアチブが発表した「令和6年度再生可能エネルギー導入拡大・系統用蓄電池等電力貯蔵システム導入支援事業費補助金」の支援を受けています。また、2023年9月28日に行われた北海道電力ネットワーク株式会社の事業者募集で、東京センチュリーが落札した土地にて実施される予定です。
再生可能エネルギーの導入が進む中、特に北海道地区では2030年代以降に、太陽光発電に加え洋上風力発電の運転が開始される見込みです。このため、出力の変動に対応するための蓄電池の重要性が高まっています。新しい蓄電池プロジェクトは、こうした課題の解決に貢献し、地域の電力供給の安定化を目的としています。
事業の役割と構成
JFEエンジニアリングは、出資及びオーナーズエンジニアリング業務を担当し、蓄電池の選定や工事計画の検証を行います。また、その100%出資の新電力子会社
アーバンエナジー株式会社が蓄電池の運用及び電力供給を担います。アーバンエナジーは、独自に開発した
JFEマルチユースEMSを使用し、充放電計画の作成や電力市場での取引を効率化します。
蓄電池事業の詳細
- - 事業者名: J&TC北芽室蓄電合同会社
- - 蓄電池設置地: 北海道河西郡芽室町芽室基線29-1
- - 定格出力: 20MW
- - 蓄電池容量: 79MWh
- - 運転開始予定: 2027年度
事業開始に向けた準備が進む中、JFEエンジニアリンググループは、太陽光、風力、バイオマス、小水力など多様な再生可能エネルギーの開発運営を推進しています。また、コーポレートPPA、系統用蓄電池の導入やエネルギーの地産地消に向けた取り組みも行い、カーボンニュートラルの実現にも貢献していきます。
未来のエネルギーのために
この新たな蓄電池プロジェクトは、地方の再生可能エネルギーの普及を支える重要な要素となるでしょう。再生可能エネルギーが普及する中、その出力変動に対応可能なシステム作りが急務です。JFEエンジニアリングと東京センチュリーの協力によって実現するこのプロジェクトが、地域経済や環境にどのような影響を与えるのか、今後の動向に期待が寄せられます。