社会の叫び
2025-08-08 14:54:04

看護師を目指す若者の苦悩を描くHTBノンフィクション番組

看護師になりたかった… ~届かぬ叫び 沈黙の行政~



2025年8月24日、HTB北海道テレビは、看護師を目指す若者の悲劇を描いたノンフィクション番組「看護師になりたかった… ~届かぬ叫び 沈黙の行政~」を放送します。この番組は、北海道立江差高等看護学院における深刻なパワーハラスメント、そしてそれによって命を落とした22歳の男子学生の物語を中心に、彼を支えていた同級生たちの証言を元に展開されます。

番組の内容とその背景


番組の冒頭では、当時22歳の男子学生が友人に宛てた手紙の一文が紹介されます。彼は「4月からは死なないことを目標に生きていくわ」と記しています。しかし、この手紙からわずか5か月後、彼は自ら命を絶ってしまいました。この痛ましい出来事は、看護学院内での教師によるパワーハラスメントが背景にありました。

道の第三者調査委員会によると、自殺に至った男子学生に対しては3人の教師から4件のパワハラが行われていたことが認定されました。北海道の鈴木直道知事も遺族に対し、謝罪を行いましたが、その後の対応は一転。行政は賠償を拒否し、裁判ではパワハラ自体を否定するなど、二転三転する姿勢が問題視されています。

このような状況に対し、同級生たちは「パワハラは絶対にあった」とカメラの前で証言します。しかし、彼らの叫びが行政に届くことはありませんでした。

行政の沈黙はなぜ続いたのか


江差高等看護学院には、少なくとも2012年から苦情が寄せられていましたにもかかわらず、問題は長年放置されてきました。2021年にはなんと12人の学生がパワハラの被害を訴え、合計35件の事例が認定されているにもかかわらず、改善の手立ては講じられなかったのです。このことが、行政の「沈黙」の背景に何があったのかを探る必要があります。

新たな試みとその影響


現在、江差高等看護学院は運営体制を一新し、ハラスメント対策を徹底し、再スタートを誓っています。しかし、社会全体の看護師不足や学生の都会志向が影響し、入学者数は激減。2023年には入学者がわずか5人という深刻な事態に直面しています。また、道内の看護学校では同様の問題が深刻化しており、閉校の危機が迫る学校も少なくありません。

特に浦河赤十字看護専門学校は、地域医療を担う重要な役割を果たしていましたが、3年後の閉校が決定しています。病院では看護師不足により病棟が閉鎖されるなど、地域医療の崩壊が現実のものとなりつつあります。

まとめ


この問題を掘り下げることで、我々はただ悲劇を目の当たりにするだけでなく、看護師としての夢を抱く若者たちの叫びに耳を傾ける機会を得ることができます。ハラスメント問題に対する理解を深めることで、次世代の看護師たちが安全な環境で学び、成長していく未来をともに探求しましょう。このノンフィクション番組は、そうした声が届く手助けとなることを願っています。


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