岩手の米と環境を守る新たな取り組み「カーボンインセット」

岩手県での新たな挑戦

Green Carbon株式会社は、株式会社すかいらーくホールディングス、兼松株式会社、ライズみちのく販売株式会社とパートナーシップを組み、岩手県花巻市の水田においてカーボンインセットを導入する新たな取り組みを開始しました。このプロジェクトは、水田から発生するメタンガスの削減を目指すもので、日本の農業界における持続可能な開発に向けた一歩となります。

中干し期間の延長による水田メタン削減

水稲栽培においては、湛水期間に寄生するメタン生成菌が稲藁や肥料などの有機物を分解することによって、大量のメタンが発生します。農林水産省によると、国内のメタンガス排出量の約40%を水田が占めていると言われています。このため、政府は「緑の食料戦略システム」の一環として、水田メタン抑制の取り組みを進めています。今回の取り組みでは、「中干し期間の延長」を実施し、通常の7日間以上長く水を抜くことで、約30%のメタン削減が可能となります。

カーボンクレジットの創出と還元

Green Carbonはこのプロジェクトを通じて、削減した温室効果ガス（GHG）をJ-クレジットとして認証し、売上の70%を生産者に還元します。また、メタン抑制に貢献した米を「環境配慮米」として市場に供給することで、持続可能な農業経営を促進しています。このように、環境価値と地域経済を同時に設計する画期的な仕組みが生まれつつあります。