函館出身の起業家が地域貢献を目指す新プラットフォームを展開

函館出身の起業家による地域貢献型ゲーム『ピクトレ』の展開

函館市出身の吉田直人氏が、シンガポールにて設立したDigital Entertainment Asset Pte. Ltd.（DEA）の代表として2025年6月16日、函館市長の大泉潤氏を訪問しました。吉田氏は新たな社会貢献型プラットフォーム『PicTrée（ピクトレ）』について説明し、地域貢献に向けた意気込みを語りました。

『ピクトレ』の概要：ゲームで社会課題を解決

『ピクトレ』は、電柱の点検をゲーム感覚で行えるプラットフォームであり、参加者が電柱の写真を撮影してデータを集める活動です。この活動はただの遊びではなく、インフラの維持管理という社会課題の解決に直結しています。たとえば、北海道電力ネットワークは、年間何千万ものコストを電柱のメンテナンスに費やしていますが、『ピクトレ』はそのコスト削減にも寄与することが期待されています。

地域活性化への期待

7月12日から開催される「ピクトレまちバトル in 北海道」は、北海道全域を対象にしたイベントで、函館がその中心となります。このイベントにより多くの参加者が集まり、観光とゲームを組み合わせた新しい地域活性化の形が生まれることが期待されています。今回の取り組みは、特に観光に訪れる人々にとって新たな魅力となり、地域経済の活性化にも寄与するでしょう。

lokiiにおける社会貢献モデル

吉田氏は、「この取り組みは、障がい者施設の方々や地域住民が健全に活動できる環境作りにも寄与します。私たちの目標は、ただゲームを楽しむだけでなく、その先にある人々の健康促進やインフラの健全性を確保することにあります」と語ります。ゲームを通じた社会貢献は新たなビジネスモデルとしても注目を集めています。

世界展開を視野に入れて

吉田氏は今後、『ピクトレ』を函館から日本全国、さらには海外へと展開する意向を示しています。過去には「ラブライブ！サンシャイン!!」とのコラボレーションも実現しており、多様なIPや地域資源を活用して、より多くの人々に函館を訪れてもらう機会を作ることを狙っています。地域の祭りのように毎年開催されていくことが予想され、函館を発信地とした新しい社会貢献のモデルが構築されるでしょう。

訪問の背景と市長のコメント

今回の表敬訪問には、GRGの鬼頭和希氏も参加し、琴似大学のビジョンに基づく新たな取り組みの背景について説明しました。大泉市長は、「地域の活性化や社会課題の解決に向けて、吉田社長の取り組みを大変感謝し、期待しています」と述べました。この表敬訪問を機に、函館が世界に向けた新たな挑戦の舞台となることが期待されます。

環境への配慮とレジリエンスの強化

函館市や北海道電力にとっても、災害や異常に備えるレジリエンス（回復力）の向上は重要課題です。広大な北海道において効率よくインフラを管理する土台を作るために、『ピクトレ』が果たす役割は非常に大きいと言えるでしょう。参加者が安全に楽しく集めたデータは、地域の備えを強化する力になると期待されています。

このように、函館を拠点に世界へと広がる新たな地域貢献型ゲーム『ピクトレ』。吉田氏の情熱がどのように形を変えていくのか、今後の展開が楽しみです。