新発想の忌避剤
2025-07-15 09:56:22

北海道発の新しい農害対策、殺さずに野生動物を守る忌避剤

北海道発の新しい農害対策、殺さずに野生動物を守る忌避剤



農業と野生動物の共生を目指す新しい発想の忌避剤が、北海道・恵庭市から誕生しました。「忌避の達人 獣壁」はヒトデとホタテの殻を使った革命的な農害対策です。安原歩氏が開発したこの製品は、従来の駆除から共生へという考え方を基にしています。

開発の背景


安原氏は猟友会での活動を通して、農家が直面する深刻な野生動物被害を目撃しました。「せっかく育てた作物が全て食べられてしまう」という切実な声に耳を傾け、殺さずに共存する方法を探ることになったと言います。これは多くの農家が同様の苦しみを抱えていることからも、重要な社会的意味を持つ開発です。

技術の革新


「獣壁」の最大の特長は、ヒトデに含まれるサポニン成分とホタテの殻を組み合わせたことです。この独自の製法により、製品が持つ忌避効果は約1年間持続します。一般的な忌避剤が数ヶ月の効果しか持たないのと比べて、倍以上の持続力を持つこの製品は、低コストでの施策を可能にしました。

さらに、ホタテの殻は水分を吸収すると粘土状になり、土壌に浸透する特性があります。これにより、従来の忌避剤では難しかった持続的な効果が実現されました。

共生の理念


「獣壁」のもう一つの特長は、殺さずに動物を遠ざける共生の理念に基づいている点です。この製品を使用することで、鹿やイノシシ、クマなどが人里に近づくことを防ぎ、農作物を守るだけでなく、野生動物たちの命も尊重されることへの期待が寄せられています。

様々な応用可能性


安原氏は、今後農業分野以外にも応用を広げる考えです。例えば、通学路での安全確保や空港でのバードストライク対策、鉄道沿線での動物事故防止などにも利用できる可能性があります。また、家庭菜園を持つ一般の人たちにも、作物を守るための手段として提供できるでしょう。

社会的な意義


「獣壁」は日本全国で深刻化している野生動物とのトラブルに対して、「共生」という新たな選択肢を提案しています。野生動物の生態系を尊重しつつ、農業活動を持続可能なものにしていくための鍵となるかもしれません。この製品の開発は、地域社会において非常に重要な役割を果たすことでしょう。

プロジェクトの詳細


このプロジェクトは、2025年の夏までにクラウドファンディングを通じて資金を集めています。特典には製品のサンプルや北海道産の海産物などが用意されています。安原氏はこの製品が、農家や野生動物に対して尊重と理解をもたらすことを願っていると言います。自然と調和した新しい農業の形を実現するこの取り組みから目が離せません。


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