新たなベンチャーファンドの誕生
2024年3月、北海道大学と15th Rock株式会社は、北海道発のベンチャーファンド「北海道大学 Green Frontier Fund 1号投資事業有限責任組合」を設立しました。これは、北海道大学の研究成果を基にしたスタートアップエコシステムを促進し、実学重視の経済成長を目指すものです。
ファンドの目的
このファンドは、主に三つの目標を掲げています。まず、北海道大学の還元可能な研究成果を社会に展開し、新しい産業を生み出すこと。次に、同大学の卒業生や現役学生、教職員が関わるスタートアップへの投資を通じて起業文化を育てること。そして最後に、北海道以外や海外に存在するスタートアップに投資し、北海道への人材と企業の誘致を図ることです。
すでにこのファンドは、2社への投資を実行しており、今後も魅力的なスタートアップの発見と支援を続けていきます。
背景にある取り組み
北海道大学は教育と研究において、研究成果の社会実装が重要なミッションであると位置付けています。近年、スタートアップの役割がますます重要視されており、新産業創出と地域の経済活性化が期待されています。
このような中、2023年に北海道大学は大学発スタートアップをサポートするベンチャーキャピタルを公募し、15th Rock株式会社がその運営事業者として選定されました。両者は共同で準備を進め、自治体や金融機関、企業と協力のもと、このファンドが立ち上がりました。
参画する組織とファンドの規模
「北海道大学 Green Frontier Fund 1号投資事業有限責任組合」の無限責任組合員は15th Rock株式会社、つまり運営主体です。有限責任組合員としては、札幌市や複数の銀行、事業会社が名を連ねています。ファンド創設時には、目標総額が30億円で、存続期間は10年と設定されています。ファーストクローズは2026年に予定されています。
重点投資分野
このファンドは特に四つの分野に重点を置いています。
- - アグリフードテック:農業や水産業などの第一次産業の新たな発展
- - クリーンテック:エネルギーや環境技術に関連する持続可能な開発
- - セミコンダクター:北海道で進化を遂げる半導体産業を支える技術
- - Human Augmentation:人間の能力をテクノロジーで拡張
「Green」は北海道の自然資本に基づく持続可能な産業を、「Frontier」は北海道大学のフロンティア精神を象徴しています。
将来展望
北海道大学は持続可能な成長を目指し、2026年に創基150周年を迎えた際には、蓄積された研究成果をもとに新たな産業創出を図ります。また、卒業生や教職員がその理念に基づき、社会的課題を解決するための起業家精神を育てる環境を整えます。
更に、海外のスタートアップとの連携を深め、地域の経済を拡大させ、新たな雇用機会を創出していくことを目指しています。
15th Rock株式会社の使命
15th Rock株式会社は、Human Augmentationやコンシューマーサービスを領域に投資しており、新たなライフスタイルを創出することを目指しています。彼らは、技術によって人々の能力を拡大し、既存の価値観の枠を超える新しいスタイルを提案しています。
この新たなファンドの取り組みにより、北海道がどのような新産業を生み出し、スタートアップシーンにどう寄与するのか、今後の展開に目が離せません。