札幌市子ども未来局の業務改革で職員の業務時間20％削減を実現

札幌市子ども未来局の業務改革

札幌市の子ども未来局は、パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社の「官庁・地方公共団体BPOサービス」を導入し、職員の業務時間を20％削減することに成功しました。この改革は、幼児教育・保育の無償化に伴う業務の増加に対応するために必要なものでした。

国の政策により、幼児教育と保育の無償化が進められた結果、札幌市子ども未来局では利用者認定や償還手続きの業務が大幅に増加する見込みでした。そのため、業務の属人化や非効率な運用が問題視され、職員が基幹業務に集中できる体制の構築が急務でした。

札幌市では、事務センター方式による業務運営を選択し、業務プロセスの標準化や人員の柔軟な調整を実施しました。これにより、業務の運用がスムーズになり、属人化の問題が解決されました。また、全ての行政区の業務を統一したマニュアルのもとで遂行することで、効率化が図られました。

札幌市は10区に分かれており、各行政区で業務の運用が異なっていました。この問題を解消するために、統一マニュアルや想定問答集を作成し、業務プロセスを標準化しました。その結果、スタッフは効率的に業務を行えるようになり、時間の短縮とエラーの減少を実現しました。

幼児教育・保育無償化に関する業務は、特定の時期に集中するため、繁閑の変動が大きいのが特徴です。これに対応するため、パーソルのBPOチームは業務量の変化に応じて適切な人員調整を行い、フレキシブルなオペレーションを確立しました。これにより、少人数でも大きな業務量に対応可能となりました。

加えて、Microsoft Excelやkintoneなどのデジタルツールを用いて情報を一元管理することで、職員はいつでも必要な情報にアクセスできる体制が構築されました。システムエンジニアも常駐し、迅速な対応が可能になり、業務の効率化が促進されました。

これらの取り組みにより、札幌市子ども未来局の職員は業務時間を20％削減し、業務負担の軽減に成功しました。また、職員は基幹業務に集中できる環境が整備され、子育て支援が一層強化されました。将来的には、さらに多くの子育て支援策の向上に貢献することが期待されます。

子ども未来局の保育推進課保育企画係長である数田光嘉さんは、「パーソルビジネスプロセスデザインによる支援が、職員のモチベーション向上と良い保育サービスの提供に繋がっています」と語ります。今後も、このような業務改善が各自治体に波及し、職員の業務効率化が進むことが期待されます。