温泉でつなぐ北海道
2026-08-12 11:08:17

北海道の「温泉」を地域資源として次代へ繋ぐONSEN JOURNEY® の取り組み

北海道の温泉を地域経済の宝へと再構築する取り組み



2026年8月10日、北海道岩内町で、「ONSEN JOURNEY® SUMMIT 2026」が開催されました。このイベントは、温泉地の持続可能性と地域振興についての重要な議論の場として盛り上がりを見せました。サミットには、洞爺湖温泉、知床・ウトロ温泉、養老牛温泉、川湯温泉、湯の川温泉など、多くの温泉地の経営者や地域づくりに関わる実践者が一堂に会し、温泉文化が持つ力とその未来を探る貴重な機会となりました。

温泉の価値を見直す


温泉は単なる観光資源ではなく、地域の歴史や文化、人々の生活を支える重要な資源として捉え直す必要があります。参加者たちは、人口減少や担い手不足、施設の老朽化といった課題を共有し、それに対する解決策や持続可能な観光の方向性について議論しました。

基調講演で示された観光産業の未来


基調講演では、北海道運輸局の山崎貴志部長が、観光産業が地域経済に与える影響について語りました。観光客数の増加だけではなく、訪れる人々がその地域の文化や歴史を体験し、地域との関係を深めていく必要性を訴えました。特に、温泉を中心に地元の食材や文化を組み合わせ、多様な価値を提供することが求められると述べました。

一方、温泉学教授の松田忠徳氏は、日本人の生活における温泉の意義について深く触れ、温泉が持つ信仰や療養、コミュニティの営みといった側面を強調しました。これらの文化は、地域の温泉宿や共同浴場の減少に伴い危機に瀕しているため、再評価が急務であるとしました。

温泉地の現実に迫るクロストーク


パネルディスカッションでは、各温泉地の現状とその課題について具体的な声が寄せられました。洞爺湖温泉を代表する浜野氏は、有珠山の噴火による影響や源泉確保の課題に言及。一方、知床・ウトロ温泉の桑島氏は、観光施設以外の飲食機能の不足や地域ブランドの再構築の必要性を訴えました。養老牛温泉や川湯温泉の代表者も、地域全体を支えるためのまちづくりの重要性を強調しました。

未来への第一歩


サミットで共通して語られたのは、広大な北海道の温泉地を単独の「点」としてではなく、地域間の連携を活かし「面」として発信していく必要性です。地域ごとに異なる魅力や特色を持つ温泉地が、協力して新たな旅行体験を創造することが求められています。

特に、民間の取り組みや若い世代が主体となる新たな企画の重要性も話題に上りました。新しい価値を生み出すためには、地域住民と訪れる人々の双方向の関係作りが不可欠です。これを実現するために、地元の高校生に意見を求めたり、商店街との連携を深めたりする取り組みも始まっています。

ONSEN JOURNEY®の今後の展望


締めの挨拶では円山連携会議の荒井副代表が、温泉地との関係を旅の前から旅の後まで続ける「たびまえ・たびなか・たびあと」のコンセプトを示し、持続可能な旅行体験の重要性を再認識させました。このように、温泉地の魅力を活かしながら次世代に繋けていくための施策が今後も展開されることが期待されています。温泉を地域文化の核とし、国内外から訪れる人々に愛される「ONSEN JOURNEY®」の展開を注目したいと思います。


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