医療DX推進の連携
2025-08-01 15:22:29

札幌医科大学とTOPPANが医療DX推進の連携協定を締結

札幌医科大学とTOPPANが医療DX推進の連携協定を締結



2025年8月1日、北海道公立大学法人札幌医科大学とTOPPANは、医療現場の業務効率化と質の高い医療サービス提供を目的とする包括連携協定を結びました。この協定のもと、両者は医療従事者の業務支援を行う新たなサービス「DICTOR®」の共同開発に取り組むことになります。

「DICTOR®」の概要


「DICTOR®」とは、医療行為の説明を自動生成するサービスで、医師のデジタルクローンが患者に医療の内容を説明する動画を生成します。このサービスは、医師が予め自身の音声と顔の動画を登録し、テキスト情報を入力することで、リアルな説明動画を簡単に作成できる点が特徴です。これにより、医療従事者は説明作成にかける負担を軽減し、患者には分かりやすい情報提供が可能となります。

協定締結の背景


2024年4月から施行される医師の時間外労働上限規制により、医師の働き方改革が進む中で、業務負担の軽減が求められています。医療従事者が患者に分かりやすく情報を伝えることが特に重要視されていますが、従来の手法では効率的な説明が難しいという課題がありました。その解決策として、TOPPANは「DICTOR®」を全国の医療機関に提供することを決定しました。

包括連携協定の目的


両者は、産学の連携を通じて北海道の医療や福祉の向上、地域社会の発展に寄与することを目指しています。具体的には、次のような活動を行う予定です。
1. 保健・医療・福祉や教育・研究を支えるDXの推進
2. 共同イベントやセミナーの開催
3. さらなる連携・協力の推進

«DICTOR®»の特長


「DICTOR®」には以下の特長があります。
  • - リアルなデジタルクローンの生成: 医師はサンプル文を読み上げて約1分間の顔動画を作成し、そのデジタルクローンを使用して説明を行います。
  • - 手軽な動画作成: テキスト入力や用意された定型文を使用することで、簡単に動画が生成され、その内容を後から修正することも可能です。
  • - 患者との紐付けが容易: 診察券番号と生成した動画を紐付け設定することにより、患者は簡単に動画を視聴でき、適切な情報が得られます。
  • - 視聴実績の管理: 患者の視聴履歴がシステムに記録され、診療録への保存も可能になるため、医療現場での利用が促進されます。

今後の展開


札幌医科大学とTOPPANは、2026年までに様々な医療行為に関する説明定型文を共同で開発し、他の医療機関が広く利用できるようにすることを目指しています。このとき、医療従事者が担う説明業務の負担軽減と、患者に優しい分かりやすい説明の両立を追求していきます。また、両者の専門知識と技術を生かし、医療デジタルトランスフォーメーションを推進する新たな取り組みも進めていく予定です。

終わりに


今回の包括連携協定は、医療現場に向けた大きな一歩であり、患者に対するより良いサービスの提供につながると期待されています。札幌医大とTOPPANの取り組みから、今後も目が離せません。


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