札幌市消防局とTXP Medicalの革新的な取り組み
札幌市消防局は、TXP Medicalの救急隊アプリ「NSER mobile」を導入し、2024年2月から運用をはじめました。この取り組みにより、
「Claris Japan Excellence Award 2025」の「DX Innovation Award」を受賞したことが、地域医療におけるデジタルトランスフォーメーションの新たなモデルを示しています。
日本各地で高齢化が進み、それに伴い救急出動件数が増加する中、札幌市もこの課題に直面していました。これまで消防と医療機関の情報共有は紙媒体を介して行われており、その速度や正確性に課題がありました。しかし、NSER mobileの導入によって、これらの問題が劇的に解消されることとなりました。
デジタル化の効果
デジタル化により、救急隊は現場から迅速に患者情報や現場写真を医療機関に伝送できる体制を築きました。これにより、現場での搬送準備がスムーズになり、救急医療の質が向上。具体的には、搬送時間が短縮され、同時に救急隊員の業務負担も軽減される結果に至っています。加えて、近隣地域との連携強化も図られ、地域全体の救急体制を高度化することに成功しました。
受賞の背景
「DX Innovation Award」は、デジタルトランスフォーメーションを推進し、イノベーションを生み出す組織・団体に贈られるもので、審査の対象となる約50の企業・団体において、筆頭候補として選ばれました。札幌市の取り組みは、現場主導での行政DXの優れた実践例として評価され、全国の消防機関の模範となると認識されています。
さらに、これらの活動は、Clarisカンファレンス2025にてオープニング動画としても紹介され、リアルな声を通じてその意義が広く伝えられています。動画はClarisの公式YouTubeチャンネルで視聴可能であり、地域の救急医療の課題に取り組む姿勢を詳しく知ることができます。
セキュリティと評価
TXP Medicalが提供する「NSER mobile」は、国際規格である「ISO/IEC 27017」及び「ISO/IEC 27018」を取得し、高い水準の情報セキュリティを保持しています。これは、デジタル化を進める上での大きな信頼性を生む要素となっています。また、日本DX大賞2025地域DX部門においても大賞を受賞し、デジタル化の全国的なモデルを提案しています。
会社概要
TXP Medical株式会社は、医療データを駆使して人命を救うことを使命として掲げ、現役の救急集中治療医によって設立されたスタートアップ企業です。基幹システムは全国の大病院で稼働し、救急隊向けのNSER mobileは全国51地域にて、1200万人以上の人口をカバーしています。
公式ウェブサイト:
TXP Medical
このように札幌市消防局とTXP Medicalの共同取り組みは、デジタル技術を駆使して救急医療の新たな地平を切り開きつつあります。今後の進展にもぜひご注目ください。