日本の虫除け文化がスリランカのデング熱撲滅に貢献
NPO法人S.O.L.は、日本の虫除け文化を活用してスリランカでのデング熱撲滅に向けた活動を推進しています。2022年に発表した「Successful Sri Lankan Model」から3年が経ち、今回初めて現地の人々の夢、すなわち「デング熱撲滅」に直面することができました。この運動は、スリランカのクルネーガラ市において、日本の技術と知恵が現地の人々にどのように活かされるのかを示すものです。
スリランカの抱える感染症の現状
デング熱は、スリランカを含む熱帯・亜熱帯地域で深刻な問題となっていますが、それ以前にマラリアが持つ歴史的背景にも目を向けることが重要です。スリランカでは、13世紀から続くマラリアの影響が国の歴史に刻まれており、1911年には初のマラリア対策センターが設置されるなど、長い戦いが続いてきました。その後のDDT散布を経て、2013年にはマラリア感染ゼロを達成するという偉業を成し遂げました。しかし、デング熱の撲滅は依然として課題です。
デング熱撲滅に向けた新プロジェクト
今回の「まいどAMIDOプロジェクト」は、JICA(国際協力機構)やクルネーガラ市との共同事業として始まりました。最初の計画はデング熱罹患者を減少させるための予防教室の開催でしたが、現地で活動を進める中で、市長が自らの思いを語り、「デング熱撲滅をあきらめてはいけない」と訴えました。これを受けて、我々は新たな一歩を踏み出す決意を固めました。
アンケート結果から見えた現地の期待
帰国後、現地のデング熱予防教室に参加した方々からのアンケートを集計したところ、参加者の100%がAMIDOについて知らなかったと回答しました。驚くべきことに、スリランカの人々は虫除けや健康的な対策に対する関心を示しており、特に「薬剤を使わず天然で虫除けができる」方法に高い評価を寄せていることが明らかになりました。
AMIDOの設置と材質
AMIDOは、簡単に設置できるよう工夫されており、その材料は帯鉄や磁石テープ、網など非常にシンプルです。ただし、現地の材料の使い勝手は課題であり、高温のスリランカで耐久性を確保できるかが今後の鍵となります。特に両面テープは現地での入手が容易で、クルネーガラの人々からは高い評価を得ました。素材選びが成功の鍵となるでしょう。
新たな夢の形成
NPO法人S.O.L.が目指すのは、「デング熱を無くす」こと、そして「スリランカでのAMIDO材料の産業革命」です。ローカルで必要なものを現地で開発・生産することがこのプロジェクトの核心です。今後、専門家の協力を得ながら、9077の人々が健康的な生活を送る手助けをしていくつもりです。
結論
スリランカの人々は、過去にマラリア撲滅を達成した経験を踏まえ、デング熱撲滅にも大きな可能性があると信じています。私たちの挑戦はここから始まります。これからもNPO法人S.O.L.は、「April Dream」の理念を掲げ、地域の健康問題に立ち向かっていきます。志を同じくする皆様と共に、この夢を追い続けます。