北海道武蔵女子大学とFUJIの産学連携で食品支援が進化する

北海道武蔵女子大学とFUJIの産学連携で支える食支援

北海道の札幌市で、北海道武蔵女子大学の経営学部の学生たちが、地域の企業と協力して実社会の課題に取り組んでいます。2025年4月から7月にかけて行われる産学連携授業「リーダーシップ応用演習」では、地元企業が提示する経営課題に、学生たちが自らビジネス企画を考案し、最終的なプレゼンテーションを行います。その中でも特に注目されているのが、株式会社FUJIとの連携です。

FUJI：北海道の食品支援の物流ハブ

株式会社FUJIは1972年に設立され、北海道に根付いたギフト卸業を展開する企業です。近年、こども食堂やフードバンクの物流支援に注力し、地域の食品支援の物流ハブとしての役割を果たしています。学生たちは、このFUJIが抱える「食品ロス削減のための認知拡大」をテーマに、自発的にプレスリリースを作成しました。

学生の取り組み

学生たちはまず、FUJIの食支援活動を理解し、「こども食堂・フードバンクの裏側」に迫る資料を起案しました。どのようなプロセスを経て食品が届けられるのか、またその背景にはどんな課題があるのかを明らかにしています。実際、こども食堂の運営者へのインタビューを通じて、地域の課題やニーズを実感し、これを解決するための協力体制の重要性も学びました。

地域の支援ネットワーク

北海道には「こども食堂北海道ネットワーク」と「北海道フードバンクネットワーク」が存在し、それぞれ子どもや困窮者支援のための活動を広げています。FUJIはこれらのネットワークと連携し、食品企業からの大量寄付の受け取りや、必要な食材をこども食堂やフードバンクに届ける施策を確立しました。特に、広大な道内での物流面の課題を解決するために、FUJIの倉庫を活用した振り分けや発送業務が重要視されています。

課題の共有と解決策

道内のこども食堂やフードバンクは、寄付品の量や種類が地域によって異なるため、調整が必要です。このため、企業との一括納品についてのニーズと、受け取る側の物流負担軽減を同時に実現することが求められています。FUJIはこれに応えるための体制を強化しつつ、寄付企業に対しても食品寄付を広く呼びかけています。なお、寄付受け入れに関する資金負担は、持続可能な形での運営を模索しながら、話し合いを進めています。

学生のインタビュー活動

さらに進んで、学生たちは実際にこども食堂を運営するNPOボラギャングへのインタビューを行い、地域の実情を深く理解しました。ここで、食材の調達方法や運営の課題、ボランティアとの関係性について学び、学生の視点から地域貢献に寄与する活動の意義を再確認しました。

未来を見据えて

今回の産学連携を通じて、学生たちはFUJIの食支援活動を理解するだけでなく、地域の人々との連携の重要性に気づきました。子ども食堂やフードバンクの活動は、今後も道内各地での取り組みを広がることが期待されます。また、HUJIの活動が広く知られることで、企業や個人からの食品寄付が一層促進されることを願っています。食支援によって地域の子どもたちが健やかに育ち、より良い未来を築くために、道内の企業、大学、ＮＰＯが連携し、支えあう重要な取り組みが進んでいくことが望まれます。