札幌のアイスクリームスタートアップ、ノットメントの挑戦
北海道札幌市から新しい風が吹き込んでいます。合同会社ノットメントは、放牧牛乳をふんだんに使用したクラフトアイスクリームを2025年8月から業務用に販売を開始します。このアイスクリームは、食品添加物を使わず、牛乳本来の自然な味わいを楽しめるのが特徴です。
ノットメントは、代表の宮脇 崇文さんが運営するアイスクリームのスタートアップで、彼の経験と技術を活かしている企業です。彼は北海道大学で飲食店を運営していた際に独自にアイスクリーム製造を学びました。企業理念は「溶けてもほどけない結び目をつくる」に掲げ、食品の素材の魅力を発信し、生産者と消費者をつなぐことを目指しています。
商品開発の背景
ノットメントが今回開発したアイスクリームは、一般的な業務用商品とは異なります。足寄町・ありがとう牧場の放牧牛乳を100%使用し、低温加熱殺菌かつノンホモジナイズドの手法で、その風味を最大限に引き出しています。一般にアイスクリームの製造では乳化剤や安定剤が使用されることが多いですが、ノットメントは素材本来の風味を重視し、無添加のレシピを採用しました。これにより、放牧牛乳の風味豊かな味わいが実現しています。
特徴的なアイスクリームの作り方
このアイスクリームには「糖の使い分け」や「凍結温度のコントロール」が重要な役割を果たしています。一般的にアイスクリームは業務用冷凍庫で硬く凍結しがちですが、ノットメントはグラニュー糖や食塩を使うことで、扱いやすい柔らかな食感を実現しました。特に食塩は全体の0.1%の量で用いられ、牛乳の甘さを引き立てる効果があるため、味わいに影響を与えません。
アイスミルクへの挑戦
ノットメントのアイスクリームは、厚生労働省の定義による「アイスクリーム」には満たないものの、乳固形分が15.0%以上で、乳脂肪分は8.0%未満の「アイスミルク」に分類される商品です。多くのアイスクリームが生クリームやバターを使用するところ、ノットメントは牛乳の風味を最大限に生かすための挑戦をしました。この新たなアプローチにより、独自の風味を持ったアイスクリームが誕生したのです。
今後の展開
ノットメントは、今後も飲食店やホテルなどとの取引拡大を図りながら、地域素材とのコラボレーションやオリジナルレシピの共同開発に力を入れていく予定です。また、OEMやプライベートブランド商品の開発依頼も受け付けており、新たな価値の創造を目指しています。
会社情報としては、ノットメントは北海道札幌市に拠点を構え、代表の宮脇 崇文さんが生産から流通まで一貫して行っています。試食依頼や取材などの受付も随時行っており、今後の成長に期待が寄せられています。
代表の宮脇さんは、「今回紹介したアイスはシンプルなミルクアイスですが、素材の品質が製品に大きく影響します。ぜひ一度味わっていただきたい」と語っています。ノットメントのクラフトアイスクリームは、素材にこだわり抜いた一品で、これからの展開が楽しみです。