芸術的なコミュニケーションツール「涙目シール」
近年、食品ロスへの関心が高まる中、株式会社ファミリーマートは「涙目シール」を通じて、その減少に貢献しようとしています。このシールは、単なる値下販売のシードではなく、買い物客が食品ロス削減に参加しやすくするために、
心に響くメッセージを添える独自の取り組みです。特に、「たすけてください」という言葉と涙目のキャラクターが描かれていることで、お客さまとの共感を生み出し、購入の心理的ハードルを下げました。
2024年10月には実証実験を行い、その結果、従来のシールに比べて購入率が大幅にアップ。今後はこのシールを全店舗で使うことで、年間約3,000トンの食品ロスを削減できると見込まれています。
全国での展開と成果
2025年3月から始まった全国展開後、ファミリーマートでは都内の10店舗で購入率の効果を検証しました。結果、4ポイントの購入率アップが確認され、中には10ポイント以上増加した店舗もありました。お客さまから寄せられた「値下額だけのシールより買いやすい」というフィードバックも、この成功に大きく寄与しています。その結果として、店舗での廃棄物量も前年比で約5%削減。これは食品ロス削減の効果が確実に出ている証です。
イラストのフリー素材化と社会全体への波及
新たに「涙目シール」のイラストが4種類のデザインとしてフリー素材化され、ファミリーマートのウェブサイトで無償提供されることが決定しました。これにより、飲食店や小売店、さらには自治体など、多岐にわたる業種がこの素材を活用し、食品ロス削減への参加を促進することが期待されます。
「食品ロスを減らしたい」という思いを行動に移すためのきっかけとして、多くの人々に利用されることを目指しています。
ファミリーマートの中長期的な目標
ファミリーマートでは、「ファミマecoビジョン2050」を掲げています。これは2030年に食品ロスを50%削減、2050年には80%削減することを目指す、大胆な計画です。商品のリフレッシュや発注の精度向上、さらに「てまえどり」の継続実施など、様々な施策を通じて、今後も食品ロス削減に向けた取り組みを加速させていきます。
エコで持続可能な社会の実現に向けて、地域や消費者と力を合わせることで「食品ロスのない未来」を創造していくというファミリーマートの意志が込められたこの取り組み。
今後の「涙目シール」の広がりと、食品ロス削減に向けた社会全体の動きに注目です。また、このシールの詳細やファミリーマートの取り組みについては、公式サイトで確認できます。
ファミリーマートの食品ロス削減の取り組み