バイオガス発電施設
2025-05-16 14:36:52

北海道最大の食品バイオガス発電施設が札幌にオープン

北海道最大の食品バイオガス発電施設が札幌に誕生



2025年5月15日、札幌バイオフードリサイクル株式会社は、札幌市内に新たな食品リサイクル発電プラントの業務を開始しました。この新工場は、北海道における食品バイオガス発電施設としては最大となり、地域の環境への取り組みを一層強化するものです。

新しい施設の開業に際して行われた発電式には、JFEエンジニアリンググループのJ&T環境株式会社も関与しています。このグループは全国に6か所の食品リサイクル発電事業を展開しており、地域のゴミ問題解決に貢献する様々な試みを進めています。

札幌市は、2018年に「第2次札幌市環境基本計画」を策定し、2050年までにゼロカーボンシティの実現を目指しています。そのために、ごみの減量や資源化を推進してきました。計画の成果として、家庭や事業から出るごみの量は減少してきていますが、生ごみの処理と利活用に関しては未だに課題があります。これを解決するため、札幌バイオフードリサイクルは新工場を設立し、処理能力を大幅に拡充しました。

新工場では、札幌市の給食センターや食品製造工場からの食品廃棄物を最大100トンまで処理できるようになりました。具体的には、日々68トンの事業系一般廃棄物に加え、累積的な食品産業廃棄物の受け入れも可能になります。この新工場の心臓部では、微生物の力を借りて食品廃棄物を発酵させ、発生したメタンガスを利用して6500世帯分の電力を供給することができます。

発電出力は1,980kWで、年間の想定発電量は約16,420MWhに達すると言われています。この量は一般的な家庭4,560世帯の年間使用電力量に相当します。また、発電した電力はFIT(固定価格買取)制度を利用し、地域内での再生可能エネルギーの地産地消を目指しています。

さらに、処理過程での発酵残渣は肥料として全量利用される計画です。このように、食品廃棄物をクリーンなエネルギーと肥料に変換する「ダブルリサイクルループ」を実現することで、地域社会と環境の両方に貢献しています。

JFEエンジニアリンググループは、今後も地域住民と連携しながら食品リサイクルの促進と再生可能エネルギーの普及に努め、持続可能な循環型社会の実現に向けて邁進していく方針です。北海道の新たな挑戦として、この発電所に注目が集まることでしょう。

会社概要


  • - 社名: 札幌バイオフードリサイクル株式会社
  • - 所在地: 北海道札幌市東区中沼町四十五番十九号 札幌市リサイクル団地内
  • - 代表者: 小倉 智
  • - 事業内容: 食品リサイクル・バイオガス発電事業
  • - 資本金: 1,000万円
  • - 設立年月日: 1997年3月6日
  • - 出資者: J&T環境株式会社(100%)
  • - 社員数: 16名
  • - ホームページ: https://www.spr-bio.co.jp/index.html

新しい発電所の設立は、今後の地域の環境政策に大きな影響を与えることが期待されています。


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