札幌に「こども発達支援 coconone」が誕生予定
札幌市の手稲区に、医療的ケア児とその家族が共に通える新たな支援施設『こども発達支援 coconone』が2025年7月に開所予定です。運営は理学療法士の和泉裕斗さん夫妻によるもので、全国で医療的ケアを必要とする子どもたちが増加している現状を受けて設立が決定されました。クラウドファンディングによる支援も募っており、目標金額は300万円です。
1. 背景 - 医療的ケア児の現状
厚生労働省によると、医療的ケアを要する18歳未満の子どもは全国で約2万人にのぼり、この10年間に1.5倍に増加しています。しかし、北海道内では車椅子対応や医療機器用の電源が整備された施設が不足しているのが現状です。このため、保護者は通所のために長距離移動を余儀なくされる場合も多く、医療的ケア児が遊びや社会経験の場を持つことが困難になっています。
2. 特徴 - 専門職常駐の安心感
1) 専門職によるサポート
理学療法士である和泉夫妻を中心に、保育士や看護師が常駐し、姿勢保持や摂食、呼吸管理まで細やかにサポートを行います。これにより、医療的ケアを必要とする子どもたちが安心して療育を受けることができます。
2) バリアフリー設計
古民家をフルリノベーションし、完全バリアフリーの環境を整えています。段差をなくし、広々としたシャワー空間や車椅子が3台同時に回転できる領域を設けるなど、利用者の安全と快適さを考慮した設計が施されているのが Besonderheitです。
3) 防災対策
非常用ポータブルバッテリーを常備し、停電時でも医療機器が使用可能となるよう設備が整えられています。これは、札幌市が抱える地震や豪雪のリスクに備えるものです。
3. コミュニティの形成
『こども発達支援 coconone』は、単なる通所施設ではなく、親子の交流やピアサポートも提供します。子育て相談会やきょうだい支援を実施し、親同士が気軽に話し合える場を設けることで、“孤育て”を防ぎ、地域のつながりを深めることが目指されます。
4. クラウドファンディングの実施
クラウドファンディングは2025年4月27日から開始され、目標金額の300万円を設定しています。支援金のリターンには感謝のメッセージが含まれており、特定の支援額を超えた方にはお礼の葉書やスペシャルサポーター認定も用意されています。
5. 地域連携の展望
開所後、6か月以内に10名の定員を満たし、2026年までに近隣の小児科やリハビリテーション科との連携協定を結ぶことを計画しています。これにより、『医療的ケアを必要とする子どもたちとその家族が暮らしやすい地域づくり』に貢献したいと考えています。
【プロジェクト情報】
- - プロジェクト名: 医療的ケア児も通える「こども発達支援 coconone」開所プロジェクト
- - 支援受付: CAMPFIRE
- - 目標金額: 300万円
新しい施設で、安心して育まれる子どもたちの笑顔が待ち望まれます。