若手社員のグローバル意識が変化
2025年に向けて、beyond global Japan株式会社が実施した定点調査によると、新卒社員のグローバル志向が大きく変化していることがわかりました。調査は、新卒1年目と3年目の875名を対象に行われました。
調査概要
- - 調査期間: 2025年4月7日〜4月14日
- - 調査方法: インターネット調査
- - 対象者: 海外拠点のある日系企業で働く新卒社員
グローバルな仕事に興味が高まる
調査結果によると、新卒1年目の「海外で働きたい」という意向が昨年の18.1%から27%へと大幅に増加しました。一方で、国内に留まることへの意欲はわずかに減少しており、海外志向の高まりが明確になっています。
新卒3年目においても「海外で働きたい」と感じている割合が6%増え、特にこの年代は現実的な選択肢として「海外勤務」を意識し始めていることを示しています。でも一方で、国内勤務を希望する割合も一定存在し、若手社員の中で「働きたい派」と「働きたくない派」が二極化しています。
海外志向の背景にある閉塞感
昨今の調査では、若い世代が日本国内の閉塞感を強く感じているとの結果が見られます。この閉塞感が、海外勤務への意欲を高める一因とも言えるでしょう。このことから、企業は柔軟で多様なキャリアプランの提供が求められています。
社会人3年目では、仕事に対するビジョンが変化しており、より自由な環境を求めているようです。実際の業務や社会文化に触れることで、理想と現実のギャップを実感する場面が見受けられます。これにより、グローバル環境での挑戦を望む声が高まるのです。
障壁を乗り越えるための意欲
言語や文化の壁については、若い世代の教育背景や技術の進化により、心理的な障壁が徐々に緩和されています。しかし、直接のコミュニケーションに自信を持てないという事実も残っています。
ある調査では、海外勤務の障壁を感じなくなれば「海外で働きたい」と回答した人が60%以上を占める結果となり、若手社員の間で海外志向が急増している様子が浮かび上がります。
企業への提言
若手社員の思考や環境を理解し、挑戦できる仕組みを整えることが企業の課題と言えます。「国内でのグローバル研修」や「外国語習得支援」は特に求められており、短期海外派遣の機会を提供することが、社員の成長に大きく貢献するでしょう。
企業は、若手社員が「まず試してみたい」という意欲に応え、自身の成長を実感できる制度を整えることが重要です。これにより、グローバル視点をもった人材の育成につながるでしょう。
まとめ
今回の調査から、新卒1年目・3年目社員の海外志向やグローバルな働き方に対する関心が着実に変化していることがうかがえます。特に、閉塞感を背景にした海外志向の高まりは、企業にとっても重要な課題です。日本のさらなるグローバル化を実現するためには、若手社員の希望に応えられるような具体的な施策が求められています。