名寄市、ステラーグリーンが手を組む
2025年7月4日、北海道名寄市と株式会社ステラーグリーンは、「カーボンニュートラルの実現に向けた連携協定」を結びました。この協定は、名寄市が持つ豊かな森林資源を活用し、地域の環境価値を高めることを目的としています。具体的には、森林からカーボンクレジットを生み出すことに加え、再生可能エネルギーを導入し、地域資源の持続可能な利用を進める計画です。
連携協定の目的
名寄市とステラーグリーンが連携することで、以下の4つの主な取り組みが行われます。
1. 脱炭素社会の実現に向けた施策の推進
2. 森林カーボンクレジット創出のための実証事業
3. 持続可能な一次産業の取り組み
4. 地域資源を活用した事業の促進
名寄市は、土地面積の62%が森林に覆われており、この恵まれた自然資源を最大限に活用します。ステラーグリーンは、高い専門性と最新の技術を駆使し、地域の自然を価値ある資源へと変えていくことを目指しています。
名寄市の背景
名寄市は2021年11月に「名寄市ゼロカーボンシティ宣言」を行い、2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにすることを発表しました。2022年には、「名寄市地球温暖化防止実行計画」を策定し、公共施設における温室効果ガスの削減に向けた具体的な行動を計画しました。また、2023年には「名寄市ゼロカーボン推進再生可能エネルギー導入計画」を策定し、地域の様々な資源活用を進めています。さらに、2025年には市民、企業、行政が一体となって取り組む「名寄市地球温暖化対策実行計画」を策定し、2030年までにCO₂排出量を60%削減するという目標を掲げています。
市長とステラーグリーン社長の期待
名寄市の市長、加藤剛士氏はこう語ります。「名寄市は、豊富な水と森林に恵まれ、特に森林は温暖化防止や水源の維持に貢献しています。今回のステラーグリーンとの連携を経て、森林から新たな価値を生み出せることを非常に嬉しく思います。”
一方、ステラーグリーンの代表取締役社長、中村彰徳氏は「名寄市ゼロカーボンシティ宣言」を受けて、地域の自然を守るために連携協定を結んだことを強調しました。彼は「カーボンクレジットの創出を通じて、名寄市及び北海道の持続可能なまちづくりに貢献できるよう努めてまいります。」と述べています。
名寄市の魅力
名寄市は、北北海道の中央に位置し、自然豊かな環境の中で農業が基幹産業を成しています。特に冬には、ダイヤモンドダストやサンピラーという自然現象が見られ、その美しさは訪れる人々を魅了します。また、交通の要所として札幌や旭川、稚内へのアクセスも良好で、天体観測にも適した環境を有しています。
名寄市は今後も地域の自然資源を活用し、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを強化していく方針です。地域住民と共にこのプロジェクトを進め、環境に優しい社会を目指していく姿勢が伺えます。