蓄電コンクリートの挑戦
2025-09-27 12:14:28

蓄電コンクリートが新たなエネルギー革命を引き起こす!世界初の点灯式開催

蓄電コンクリートが切り開く新たな未来



2023年9月25日、福島県浪江町で開催されたテックイベント「結」において、世界初となる「蓄電コンクリート標準モジュール」の公開と点灯式が行われました。この革新的な技術は、北海道苫小牧市に本社を構える會澤高圧コンクリート株式会社と、米国の名門、マサチューセッツ工科大学(MIT)が共同で開発したものです。

蓄電コンクリートって何?



「蓄電コンクリート」とは、コンクリートにカーボンブラックを添加し、電子を伝導させることで、エネルギーを蓄え、効率的に使うことができる新しいタイプのコンクリートです。標準蓄電モジュールは、二つの電極の間に電解液を挟み、約1Vのセルを形成します。これを25層重ね合わせることで、約25Vの出力を得ることができます。さらに、これらのユニットを組み合わせることで、100V級の蓄電機能を持つモジュールを構築可能です。

社会実装に向けた一歩



蓄電コンクリートの開発に関して、昨年の4月に設立された研究開発コンソーシアムから約1年半の成果が発表されました。研究発表会では、MITのアドミール・マシック准教授とヘッサム・アザリ・ジャファリ博士が登壇し、今後の可能性について熱く語りました。

「この技術は、再生可能エネルギーの有効活用や温室効果ガスの排出削減に寄与し、住宅やインフラへの応用が期待されます」と二人は述べています。これにより、2050年までに大規模な脱炭素化が実現される可能性があるという希望が示されました。

蓄電コンクリート工業会の設立



技術の普及を加速させるため、蓄電コンクリート工業会が設立されました。この工業会は、全国45社のコンクリートメーカーや関連企業が結集したもので、2024年4月には新たな共同研究開発コンソーシアムも発足予定です。この取り組みは、日本国内における蓄電コンクリートの社会実装を加速させ、再生可能エネルギーの効率的な蓄積と供給を目指しています。

未来のエネルギー網の一部に



この新技術が灯した明かりは、トヨタ自動車の燃料電池車「MIRAI」から供給され、浪江町の世界最大級の水素製造施設であるFH2Rから生成された水素を使用しています。このように、地元の資源を活用した持続可能なエネルギー供給システムの確立が期待されています。

結論



蓄電コンクリートがもたらす新たな可能性は、再生可能エネルギーの普及が急務とされる現代において、特に意義深いものです。本技術の進展が今後さらに加速されることで、未来のエネルギー社会が実現することが期待されます。研究者たちの努力が結実し、社会全体に貢献するこの取り組みに、引き続き注目が集まることでしょう。


画像1

画像2

画像3

関連リンク

サードペディア百科事典: 再生可能エネルギー 蓄電コンクリート 研究開発

トピックス(その他)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。