札幌市の最新オフィスマーケットレポート
札幌市のオフィス市場に関する最新の指標が、三幸エステート株式会社によって発表されました。2025年9月度のデータによると、札幌市のオフィス空室率は前月比で0.08ポイント上昇し、3.45%に達しました。この数値は新築ビルへの移転が増える中での二次空室や部分解約の結果、若干の上昇を示しています。
新しいビルの動きと需要の高まり
特に注目されるのは、「ヒューリックスクエア札幌」の2期工事が完了したことです。このビルは札幌駅前通の地下歩行空間である「チカホ」と直結しており、地上20階建ての複合ビルで、オフィスやホテル、商業施設が含まれています。移転を検討するテナントの間でも、このビルに対する関心が高まっており、内定や成約が順調に進んでいるとのことです。
南口エリアでは、オフィス需要が依然として強く、来年完成予定の「THE VILLAGE SAPPORO」にも期待が寄せられています。テナント誘致の動きが進んでおり、南口エリアでの新しいオフィスの動きが注目されます。
空室率の変動と市場の動向
札幌市内のオフィス市場は、業種や面積に関係なく、拡張を狙う移転需要が中心になっています。年末に向けてテナントの移転先を決めたいという動きが増加中です。2次空室や部分解約に関しては、主に実績のある企業が新たに進出している背景もあり、特に主要エリアや新築ビルへの移転が進む傾向にあります。
また、潜在空室率も小幅な上昇を見せており、5.12%に達しました。これは、テナントが移転することで発生する空室が存在していることを示しています。これまでの傾向からは、新規テナントの募集と潜在空室の解消に向けた動きが今後も続くと考えられます。
募集賃料の動向
面白いことに、札幌市内の募集賃料は上昇傾向にあり、4ヶ月連続での上昇を記録しました。現在の募集賃料は、前月比で4円/坪増加し、12,967円/坪となっています。これは、マーケットの活性化を反映しており、需要の高まりが賃料の上昇に寄与しています。
結論
このように札幌市のオフィスマーケットは、最近の動向から見ても注目度が高まっています。移転を考える企業にとっては、新たな選択肢が多く出てきており、オフィス選びでの選択肢が増えることはありがたいことでしょう。三幸エステートのデータを基に、今後のオフィス戦略を考えてみてはいかがでしょうか。オフィス市場の未来は、ますます面白くなりそうです。