オホーツク地域における新たなデザイン経営の取り組み
北海道の道東地域で、新しいデザイン経営のプログラム「OKHOTSK BLUE VISION」が始まります。一般社団法人ドット道東が北見市からの委託を受けて進めるこの事業は、地域活性化の一環として、デザイン経営の普及と啓発を目指します。このプロジェクトは、地域とデザインの教育機関である「LIVE DESIGN School」との連携によって実現します。
ドット道東とは
2019年に設立されたドット道東は、オホーツク、釧路、十勝、根室の4つの振興局にわたる地域を拠点に活動しているプロデュース組織です。彼らの理念は「理想を実現できる道東にする」というもので、地域ブランディングや広告制作、出版業などを通じて地域全体の活性化に努めています。これまでに発行した道東のアンオフィシャルガイドブック「.doto」は累計で1万部を超え、多くの受賞歴も持つ実績ある団体です。
LIVE DESIGN Schoolの役割
一方、LIVE DESIGN Schoolは、地域でクリエイティブに生きるための学びと実践の場として注目されています。これまでに約500名が参加し、地域に根ざしたプロジェクトの展開を支援してきた実績を持っています。彼らの活動の根底には『おもしろい地域には、おもしろいデザイナーがいる』という考えがあり、今回のプログラムもその理念に基づいています。
プログラムのコラボレーション
「OKHOTSK BLUE VISION」プログラムは、地域の特性を生かしたデザイン経営のモデルを創出することを目的としています。これは、ドット道東が地域企業や自治体の課題を深く理解し、一方でLIVE DESIGN Schoolが全国のデザイナーネットワークを活用することで、両者の強みを活かしたプログラム開発が可能になるからです。
プログラムは、単にビジョンを描くだけでなく、地域のクリエイターと経営者の間に新たな協働の機会を生み出すことを目指しています。そのため、プログラムの最初のステップとして、キックオフイベントが9月26日(金)に開催されます。このイベントでは、デザイン経営の第一人者である中川淳氏が基調講演を行い、参加者は彼から直接学ぶ貴重な機会を得ることができます。
すべての参加者に向けた多様なプログラム
「OKHOTSK BLUE VISION」では、経営者だけでなく、クリエイターやデザイナーも参加することができ、様々な視点からの意見交換が可能です。参加者は、1泊2日の視察ツアーにより、実際の企業でのデザイン経営を体験することもできます。このような体験を通じて、参加者は自身のビジョンを描くための具体的な方法を学ぶことができるのです。
未来に向けたコミュニティ形成
参加者間で継続的な関係を築き、地域ならではの「オホーツクのデザイン」を確立するためのコミュニティ形成が重要です。これにより、道東地域の企業が「一過性」ではなく「継続的」にデザイン人材と共に歩んでいく仕組みを作り上げます。
この取り組みを通じて、地域内外のクリエイターや経営者の皆さんが、自己の存在意義やビジョンを見直し、新たな価値の創造に向けた一歩を踏み出すことが期待されています。そして、未来の地域を共に創り上げるための場を提供していくことが、地域経営活性化の鍵となるでしょう。
今後も様々なプログラムが予定されていますので、ぜひ注目していきましょう。地域に根ざした新しいビジョンの創造、そして持続可能な経営モデルの確立につながるこのプロジェクトに、参加の機会をお見逃しなく。