北洋銀行、HelpfeelのAI-FAQを導入
最近、北洋銀行がカスタマーサポートの新たな試みとして、株式会社Helpfeelの検索型AI-FAQシステムを導入しました。このシステムの導入により、同銀行は顧客からの電話応答率を80%未満から90%以上に改善することに成功しました。これにより、顧客はWeb上で回答を得ることができ、コールセンターへの問い合わせ件数が減少し、より効率的な顧客サポートが提供されています。
導入の経緯と課題
北洋銀行では、多くの顧客からの問い合わせに対し、主に電話で対応してきました。その結果、1ヶ月に約2,000件以上の電話問い合わせを処理する必要があり、対応人員の不足や配置の入れ替えによって、望ましい応答率を確保できない状況が続いていました。
そこで、2023年11月にHelpfeelのAI-FAQを導入し、顧客は電話をかけなくてもWeb上で問題を解決できる新たなサポート体制を整えました。
効果的なサービス向上
AI-FAQの導入後、FAQページの内容やナビゲーションの改善が図られ、アクセス数が大幅に向上しました。特に、FAQの検索時に回答が見つからない「ノーヒット率」を減少させることを目指し、継続的に改善活動を行いました。この取り組みにより、自己解決率が向上し、電話による問い合わせ数が減少しました。
その結果、コールセンターの応答率は90%以上に改善し、追加の人員を投入することなくサービスの質を向上させることができました。
さらに、FAQの検索ログを活用することで、顧客が特に多く求めている手続き、たとえば「住所変更」や「通知先電話番号の変更」などが明らかになりました。これに基づき、北洋銀行はアプリやシステムの改修に着手し、顧客の利便性向上をより一層図る計画です。
今後の展望
北洋銀行は、今後個人向けに加えて法人向けFAQの充実も視野に入れた取り組みを行います。また、現在デジタル・マーケティング部が管理しているFAQ体制を全社に展開し、業務全体としての問い合わせ数削減と顧客満足度の向上を目指しています。
最終的には、「Web上のFAQだけで自己解決できる」という理想の環境を実現し、銀行のWebサイトに電話番号を掲載する必要がないレベルまで、顧客サポートの利便性を高める方針です。
地銀AIコミュニティの設立
Helpfeelはまた、地方銀行の業務変革と地域活性化を促進する「地銀AIコミュニティ」を2025年6月に設立しました。ここでは、参加する地方銀行が事例やノウハウを共有し、AIの活用によって顧客体験の向上や業務効率化を推進しています。
Helpfeelについて
Helpfeelは、AIを駆使して顧客接点データを的確に分析し、企業活動におけるデータドリブン経営を支援するテクノロジーカンパニーです。その独自の検索技術により、顧客の問い合わせ削減と体験の質を向上させるサポートを続けています。AI-FAQ「Helpfeel」を通じ、顧客と企業のコミュニケーションがよりスムーズに行えるようになったのは、今回の取り組みの大きな成果の一つです。